31.気管支鏡検査で診断し得た気管支粘表皮癌の1例(第133回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

症例は57歳男性. 無症状であったが近医の検診喀痰細胞診でclass IIと判定されたため, 胸部CT検査を施行された. 右下葉気管支内に腫瘤影を指摘され, 精査目的で当科へ紹介となった. 画像上, 右下葉支起始部に内腔をほぼ完全に占拠する15mm大の多血性充実性腫瘤影を認めた. 気管支鏡検査では, 同部位に分葉状を呈し表面に血管怒張を伴った気管支内腫瘍を認めた. 穿刺吸引細胞診を行ったが診断に至らなかったため, 再検査時には出血に注意しながら鉗子生検を行ったところ粘表皮癌と診断された. 当院呼吸器外科にて右下葉切除+気管支形成術が施行された. 粘表皮癌は肺および気管・気管支悪性腫瘍において比...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 32; no. 5; p. 475
Main Authors 花岡, 正幸, 神田, 慎太郎, 安尾, 将法, 海口, 陽子, 山本, 洋, 牛木, 淳人, 伊東, 理子, 久保, 惠嗣, 吾妻, 俊彦, 漆畑, 一寿, 小林, 孝至, 小泉, 知展
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2010
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.32.5_475_5

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Summary:症例は57歳男性. 無症状であったが近医の検診喀痰細胞診でclass IIと判定されたため, 胸部CT検査を施行された. 右下葉気管支内に腫瘤影を指摘され, 精査目的で当科へ紹介となった. 画像上, 右下葉支起始部に内腔をほぼ完全に占拠する15mm大の多血性充実性腫瘤影を認めた. 気管支鏡検査では, 同部位に分葉状を呈し表面に血管怒張を伴った気管支内腫瘍を認めた. 穿刺吸引細胞診を行ったが診断に至らなかったため, 再検査時には出血に注意しながら鉗子生検を行ったところ粘表皮癌と診断された. 当院呼吸器外科にて右下葉切除+気管支形成術が施行された. 粘表皮癌は肺および気管・気管支悪性腫瘍において比較的稀な疾患であり, 若干の文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.32.5_475_5