7.超音波気管支鏡(EBUS)が診断に有用であった肺腺癌の1例(第115回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会(記録))
症例は80歳,男性,2004年9月検診にて胸部異常陰影指摘され,10月胸部CT施行したところ右S6に約1.5cm大の腫瘍認めた.CEA値が8.0ng/mlと上昇を示した.TBLB施行したが腫瘍が縦隔側に存在しており,生検困難であった.また腫瘍が下肺静脈に接しており,出血の危険が高いため,EBUS下に下肺静脈を確認しながら腫瘍にアプローチした.穿刺吸引細胞診にて肺腺癌の診断を得た.現在EBUSは縦隔リンパ節,気管支腫瘍に対して有用性が高いが,今回のように診断に困難な場所の腫瘍に対して,エコー下に行うことにより病変周囲の血流をカラードップラーで確認できるため,安全かつ正確に診断できると考えた.今回...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 28; no. 2; p. 133 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2006
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.28.2_133_2 |
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Summary: | 症例は80歳,男性,2004年9月検診にて胸部異常陰影指摘され,10月胸部CT施行したところ右S6に約1.5cm大の腫瘍認めた.CEA値が8.0ng/mlと上昇を示した.TBLB施行したが腫瘍が縦隔側に存在しており,生検困難であった.また腫瘍が下肺静脈に接しており,出血の危険が高いため,EBUS下に下肺静脈を確認しながら腫瘍にアプローチした.穿刺吸引細胞診にて肺腺癌の診断を得た.現在EBUSは縦隔リンパ節,気管支腫瘍に対して有用性が高いが,今回のように診断に困難な場所の腫瘍に対して,エコー下に行うことにより病変周囲の血流をカラードップラーで確認できるため,安全かつ正確に診断できると考えた.今回診断困難であった肺癌に対してEBUSが有用であった1例を経験したので報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.28.2_133_2 |