5.細径気管支鏡が有用であった症例の検討(第29回 日本呼吸器内視鏡学会東北支部会)

末梢病変に対する気管支鏡の診断率は20~80%といわれ, 診断に苦慮する症例に直面する. 最近, 細径, 極細径気管支鏡による診断の向上が報告されてきた. 我々は, 外径5. 2mmのP240では病変に到達し得ず, 3. 6mmの3c40で病変に到達した症例を経験した. 【症例1】71歳男性. 右S1に2. Ocmの結節陰影を認め, P240ではBla, bの分枝までしか観察し得ず, 末梢の陰影に到達できなかった. 3c40でBlbiiの枝を選択し末梢の陰影に到達し得た. 【症例2】78歳男性. 右S3に2. 5cmの結節影あり. P240ではB3biα, βの分岐までしか観察し得ず, 陰影に...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 26; no. 1; p. 93
Main Authors 金澤, 賢也, 小林, 隆夫, 本田, 芳宏, 堀越, 理紀, 菅原, 俊一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2004
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.26.1_93_5

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Summary:末梢病変に対する気管支鏡の診断率は20~80%といわれ, 診断に苦慮する症例に直面する. 最近, 細径, 極細径気管支鏡による診断の向上が報告されてきた. 我々は, 外径5. 2mmのP240では病変に到達し得ず, 3. 6mmの3c40で病変に到達した症例を経験した. 【症例1】71歳男性. 右S1に2. Ocmの結節陰影を認め, P240ではBla, bの分枝までしか観察し得ず, 末梢の陰影に到達できなかった. 3c40でBlbiiの枝を選択し末梢の陰影に到達し得た. 【症例2】78歳男性. 右S3に2. 5cmの結節影あり. P240ではB3biα, βの分岐までしか観察し得ず, 陰影に到達しなかったが, 3c40でB3biαが3分岐しているところまで観察し, その外側の枝を選択して末梢病変の生検が可能であった. 末梢病変の診断には, 細径気管支鏡が有用と考えられた.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.26.1_93_5