18.血痰を契機に腎癌の診断にいたった1症例(第116回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は44歳, 男性. 2004年8月, 血痰を主訴に他院受診胸部CT, 喀痰細胞診検査行うも, 有意な所見なく経過観察となった. しかし血痰が継続するため, 12月に当院紹介受診となった. 気管支鏡検査施行したところ, 右B6に表面平滑で暗赤色の隆起性病変を認めた. この時は気管支洗浄のみ行い, class IIであった. その後の胸部腹部CTにて肺野病変は認められなかったが, 左腎腫瘍, 右副腎腫瘍が認められた. 2005年1月に左腎臓, 右副腎摘出術を施行し, clear cell carcinomaの診断となった. その後の気管支鏡検査で, 右B6の隆起性病変は残存しており, 生検によ...
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| Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 28; no. 4; p. 327 |
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2006
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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| ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
| DOI | 10.18907/jjsre.28.4_327_1 |
Cover
| Summary: | 症例は44歳, 男性. 2004年8月, 血痰を主訴に他院受診胸部CT, 喀痰細胞診検査行うも, 有意な所見なく経過観察となった. しかし血痰が継続するため, 12月に当院紹介受診となった. 気管支鏡検査施行したところ, 右B6に表面平滑で暗赤色の隆起性病変を認めた. この時は気管支洗浄のみ行い, class IIであった. その後の胸部腹部CTにて肺野病変は認められなかったが, 左腎腫瘍, 右副腎腫瘍が認められた. 2005年1月に左腎臓, 右副腎摘出術を施行し, clear cell carcinomaの診断となった. その後の気管支鏡検査で, 右B6の隆起性病変は残存しており, 生検により腎細胞癌の転移と診断した. 以後, インターフェロン療法を行っている. 腎癌では原発巣より気管支内転移が先行して発見されることがある. 本症例も血痰を契機に腎癌の診断にいたっている. 若干の文献的考察を加えて報告する. |
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| ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
| DOI: | 10.18907/jjsre.28.4_327_1 |