28.閉塞性肺炎で発見されたピーナッツによる気管支異物の1例(第19回 日本呼吸器内視鏡学会中国四国支部会)
【症例】79歳, 女性. 【主訴】咳嗽. 【現病歴】元来健康. 2009年6月より咳嗽が出現し近医受診したが, 異常を認めず経過観察とされた. 8月末頃より夜間の咳嗽の増強を認めたため近医受診し, 胸部X線検査で右下肺野の胸部異常陰影を指摘され当科紹介受診し, 精査目的で入院となった. 【入院時検査】WBC 8200/μl, CRP 2.27mg/dl, 胸部CTでは右下葉気管支内腔に充満する貯留物および右下葉の浸潤影を認めた. 細菌性肺炎としてABPC/SBTで治療を行ったが咳嗽, 右下葉の陰影の改善は認めず, 気管支鏡検査を施行した. 右下葉気管支内に黄色の異物を認め, これを鉗子で摘出し...
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| Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 33; no. 3; p. 201 |
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| Main Authors | , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2011
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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| ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
| DOI | 10.18907/jjsre.33.3_201_1 |
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| Summary: | 【症例】79歳, 女性. 【主訴】咳嗽. 【現病歴】元来健康. 2009年6月より咳嗽が出現し近医受診したが, 異常を認めず経過観察とされた. 8月末頃より夜間の咳嗽の増強を認めたため近医受診し, 胸部X線検査で右下肺野の胸部異常陰影を指摘され当科紹介受診し, 精査目的で入院となった. 【入院時検査】WBC 8200/μl, CRP 2.27mg/dl, 胸部CTでは右下葉気管支内腔に充満する貯留物および右下葉の浸潤影を認めた. 細菌性肺炎としてABPC/SBTで治療を行ったが咳嗽, 右下葉の陰影の改善は認めず, 気管支鏡検査を施行した. 右下葉気管支内に黄色の異物を認め, これを鉗子で摘出した. 異物除去後の気管支内腔には異常所見を認めなかった. 病理検査では気管支異物はピーナッツと診断された. 病歴を再調査したところ2009年4月頃にミックスナッツを摂取していた. 【結語】今回我々は基礎疾患のない高齢女性閉塞性肺炎で発見されたピーナッツによる気管支異物の1例を経験した. 高齢者の肺炎を見たときには詳細な問診が必要と考えられた. |
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| ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
| DOI: | 10.18907/jjsre.33.3_201_1 |