25.気管発生グロームス腫瘍の1切除例(第137回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

症例は50歳代, 女性. 半年間咳嗽が続いたため, 呼吸器内科開業医を受診し, 咳喘息と診断された. その後近隣の総合病院を受診した際に, CTを撮影して気管内の腫瘤を指摘された. 気管支内視鏡にて気管下部の膜様部からポリープ状に発育した腫瘍を認め, 気管腫瘍と診断した. 下部気管管状切除により腫瘍を摘出し, 端々吻合術を行った. 病理組織診にてグロームス腫瘍と診断された. グロームス腫瘍は化学受容体である傍神経節に発生する, 血流に富む良性腫瘍である. 爪下・頸部・頭蓋に生じることが多く, 皮膚から離れた部位に発生することはまれとされている. 気管腫瘍として発生することは非常にまれであり,...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 33; no. 5; p. 375
Main Authors 青木, 史暁, 青木, 望, 今井, 邦彦, 増渕, 裕朗, 茂木, 晃, 須賀, 達夫, 上野, 学, 相澤, 智弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2011
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.33.5_375_4

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Summary:症例は50歳代, 女性. 半年間咳嗽が続いたため, 呼吸器内科開業医を受診し, 咳喘息と診断された. その後近隣の総合病院を受診した際に, CTを撮影して気管内の腫瘤を指摘された. 気管支内視鏡にて気管下部の膜様部からポリープ状に発育した腫瘍を認め, 気管腫瘍と診断した. 下部気管管状切除により腫瘍を摘出し, 端々吻合術を行った. 病理組織診にてグロームス腫瘍と診断された. グロームス腫瘍は化学受容体である傍神経節に発生する, 血流に富む良性腫瘍である. 爪下・頸部・頭蓋に生じることが多く, 皮膚から離れた部位に発生することはまれとされている. 気管腫瘍として発生することは非常にまれであり, ここに報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.33.5_375_4