11.喀血,呼吸困難を主訴で受診し,胸部CT上,CEP様の陰影を呈した1例(第28回日本呼吸器内視鏡学会中部支部会)
症例は35歳, 女性, フィリピン国籍. 5月下旬, フィリピンより帰国後3日目より, 咳, 血痰が出現, 呼吸困難が増強したため, 近医より紹介入院となった. 胸部CTでは, 両側全肺野に末梢優位のconsolidationを認めた. 呼吸不全が進行し, 同日, 人工呼吸管理となった. 挿管後BALFで多量の血液が回収され肺胞出血が疑われた. ステロイドパルス療法(メチルプレドニゾロン1g×3日)を開始し, 抗生剤も併用した. プレドニゾロン50mgで継続し第6病日に抜管した. 第10病日, 低酸素血症が改善しないため, 2回目のパルス療法を行った. その後, 経過は良好で, 第15病日,...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 27; no. 1; p. 81 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2005
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.27.1_81_5 |
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Summary: | 症例は35歳, 女性, フィリピン国籍. 5月下旬, フィリピンより帰国後3日目より, 咳, 血痰が出現, 呼吸困難が増強したため, 近医より紹介入院となった. 胸部CTでは, 両側全肺野に末梢優位のconsolidationを認めた. 呼吸不全が進行し, 同日, 人工呼吸管理となった. 挿管後BALFで多量の血液が回収され肺胞出血が疑われた. ステロイドパルス療法(メチルプレドニゾロン1g×3日)を開始し, 抗生剤も併用した. プレドニゾロン50mgで継続し第6病日に抜管した. 第10病日, 低酸素血症が改善しないため, 2回目のパルス療法を行った. その後, 経過は良好で, 第15病日, BAL, TBLBを行った. TBLBの結果, 拡張増加した毛細血管を認め静脈は内膜が肥厚し狭窄を示していた. 以上から, pulmonary capillary hemangiomatosisと考えられた. 原因として薬物との因果関係が疑われた. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.27.1_81_5 |