クマ類の放獣に関するガイドライン
「はじめに」「ガイドラインの目的と使い方」近年, 錯誤捕獲の増加にともなって, クマ類に対する知識や経験のない自治体職員が, 専門家の支援のない状況でクマの放獣作業に従事するケースが増えている. クマの生態に対する理解や安全面での配慮が不十分な作業を行った結果, 人身事故が発生した例も報告されてきている. また, 安全管理のために生体捕獲して移動放獣を行うことや, 標識装着等の調査研究のための捕獲放獣作業も行われているが, 安全対策の知識や技術が十分普及しているとはいえない. このような状況を受け, 日本哺乳類学会哺乳類保護管理専門委員会クマ保護管理検討作業部会では, クマの放獣作業における留...
Saved in:
Published in | 哺乳類科学 Vol. 55; no. 2; pp. 289 - 313 |
---|---|
Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本哺乳類学会
2015
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0385-437X 1881-526X |
DOI | 10.11238/mammalianscience.55.289 |
Cover
Summary: | 「はじめに」「ガイドラインの目的と使い方」近年, 錯誤捕獲の増加にともなって, クマ類に対する知識や経験のない自治体職員が, 専門家の支援のない状況でクマの放獣作業に従事するケースが増えている. クマの生態に対する理解や安全面での配慮が不十分な作業を行った結果, 人身事故が発生した例も報告されてきている. また, 安全管理のために生体捕獲して移動放獣を行うことや, 標識装着等の調査研究のための捕獲放獣作業も行われているが, 安全対策の知識や技術が十分普及しているとはいえない. このような状況を受け, 日本哺乳類学会哺乳類保護管理専門委員会クマ保護管理検討作業部会では, クマの放獣作業における留意事項を示し, 作業の安全確保に資することを目的に本ガイドラインを作成した. 本ガイドラインは, 安全で円滑な作業を実施するために遵守すべき指針を示すことを目標として作成したものであり, クマ類の封獣作業の詳細な手順を記したマニュアルではない. |
---|---|
ISSN: | 0385-437X 1881-526X |
DOI: | 10.11238/mammalianscience.55.289 |