20.左主気管支に発生した髄外性形質細胞腫の1手術例(第126回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

症例は60歳代の女性. 2カ月前より喘鳴が出現し, 近医にて内服加療されるも症状持続するため当院紹介入院した. 胸部CT上, 左主気管支近位部後壁に, 均一に造影される境界明瞭な腫瘤を認めた. 気管支鏡所見で, 気管分岐部より1リング末梢の左主気管支後壁より, 血管の怒張を伴った結節状の粘膜下腫瘍を認めた. 腫瘍は左主気管支に限局していた. 腫瘍生検では異型形質細胞の増殖を認め, 免疫染色ではびまん性にλ鎖が陽性であった. 骨シンチ, 骨髄穿刺で骨髄腫は否定的であり, 髄外性形質細胞腫と診断した. 左主気管支管状切除・端々吻合術を施行し, 術後8ヵ月間再発, 骨髄腫への転化はなく, 現在外来経...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 30; no. 6; p. 423
Main Authors 河端, 美則, 吉井, 悠, 石黒, 卓, 青木, 史暁, 生方, 幹夫, 杉田, 裕, 宮原, 庸介, 鍵山, 奈保, 米田, 紘一郎, 星, 永進, 齋藤, 大雄, 倉島, 一喜, 高柳, 昇, 徳永, 大道
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2008
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
Online AccessGet full text
ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.30.6_423_4

Cover

More Information
Summary:症例は60歳代の女性. 2カ月前より喘鳴が出現し, 近医にて内服加療されるも症状持続するため当院紹介入院した. 胸部CT上, 左主気管支近位部後壁に, 均一に造影される境界明瞭な腫瘤を認めた. 気管支鏡所見で, 気管分岐部より1リング末梢の左主気管支後壁より, 血管の怒張を伴った結節状の粘膜下腫瘍を認めた. 腫瘍は左主気管支に限局していた. 腫瘍生検では異型形質細胞の増殖を認め, 免疫染色ではびまん性にλ鎖が陽性であった. 骨シンチ, 骨髄穿刺で骨髄腫は否定的であり, 髄外性形質細胞腫と診断した. 左主気管支管状切除・端々吻合術を施行し, 術後8ヵ月間再発, 骨髄腫への転化はなく, 現在外来経過観察中である. 気管支に発生した髄外性形質細胞腫は稀であり, 文献的考察を含めて報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.30.6_423_4