10.経気管支生検にて診断し得たびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の1例(第88回 日本呼吸器内視鏡学会近畿支部会)

経気管支生検にて診断し得たびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の1例を経験したので報告する. 症例は75歳女性, 主訴は咳嗽と労作時呼吸困難, 2010年1月頃から咳嗽, 労作時呼吸困難(F-H-JII°)が出現し, 2月末に近医を受診した. 抗生剤・鎮咳薬の処方を受けるも改善せず, 胸部X線にて左肺門部に腫瘤陰影を認めたため, 3月下旬当科紹介受診となる. 胸部CTにて大動脈弓レベルから横隔膜上のレベルまでの広範囲にリンパ節と一塊となった縦隔腫瘤を認め, 4月中旬気管支鏡検査を施行した. 右中間幹は膜様部背側からの圧排を認め, 右中葉支入口部に粘膜粗造な隆起性病変を認めた. また, 左気管支は全体...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 33; no. 2; p. 137
Main Authors 玉置, 伸二, 児山, 紀子, 藤田, 幸男, 森井, 武志, 田中, 晴之, 早川, 正樹, 木村, 弘, 友田, 恒一, 天野, 逸人, 吉川, 雅則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2011
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.33.2_137_4

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Summary:経気管支生検にて診断し得たびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の1例を経験したので報告する. 症例は75歳女性, 主訴は咳嗽と労作時呼吸困難, 2010年1月頃から咳嗽, 労作時呼吸困難(F-H-JII°)が出現し, 2月末に近医を受診した. 抗生剤・鎮咳薬の処方を受けるも改善せず, 胸部X線にて左肺門部に腫瘤陰影を認めたため, 3月下旬当科紹介受診となる. 胸部CTにて大動脈弓レベルから横隔膜上のレベルまでの広範囲にリンパ節と一塊となった縦隔腫瘤を認め, 4月中旬気管支鏡検査を施行した. 右中間幹は膜様部背側からの圧排を認め, 右中葉支入口部に粘膜粗造な隆起性病変を認めた. また, 左気管支は全体に狭窄しており, 左気管支の膜様部より発生する隆起性病変を認めた. 左気管支の隆起性病変からの経気管支生検にてびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と診断した. CHOP療法, リツキサン(R)の投与にて腫瘍は縮小傾向を示した.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.33.2_137_4