13.鼻腔原発メラノーマ治療9年後にendobronchial metastasisを認めた1例(第128回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

症例は60歳代女性. 2000年6月, 鼻閉および鼻出血を主訴に近医を受診. 左鼻腔内に腫瘍を認め, 生検の結果メラノーマの診断を得た. 治療目的に当院頭頸科紹介となり, 化学療法(CDV療法+IFN療法)施行後, 重粒子線治療(炭素イオン線:57.6GyE/16回)を施行した. 治療後は局所再発を認めず, 経過観察を行っていた. その後, CEA高値を認め, 嚢胞性膵疾患を指摘されたことから, CTによる経過観察を行っていたところ, 2009年1月の胸部CTにて, 左S 1+2に径15mm大の結節影を認めたため, 当科紹介となった. 確定診断目的に気管支鏡検査を施行したところ, 気管分岐部よ...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 31; no. 4; p. 261
Main Authors 板倉, 明司, 中島, 崇裕, 新行内, 雅斗, 小林, 沙織, 飯笹, 俊彦, 伊丹, 真紀子, 西村, 大樹, 石川, 亜紀, 木村, 秀樹, 杉山, 孝弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2009
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.31.4_261_3

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Summary:症例は60歳代女性. 2000年6月, 鼻閉および鼻出血を主訴に近医を受診. 左鼻腔内に腫瘍を認め, 生検の結果メラノーマの診断を得た. 治療目的に当院頭頸科紹介となり, 化学療法(CDV療法+IFN療法)施行後, 重粒子線治療(炭素イオン線:57.6GyE/16回)を施行した. 治療後は局所再発を認めず, 経過観察を行っていた. その後, CEA高値を認め, 嚢胞性膵疾患を指摘されたことから, CTによる経過観察を行っていたところ, 2009年1月の胸部CTにて, 左S 1+2に径15mm大の結節影を認めたため, 当科紹介となった. 確定診断目的に気管支鏡検査を施行したところ, 気管分岐部より左主気管支末梢までの広範囲に褐色の粘膜変化を認めたため, 経気管支肺生検を施行し, メラノーマの気管支内腔転移と診断した. メラノーマ治療後の長期経過観察中に気管支内腔転移を認めた症例は極めて珍しく, 若干の文献的考察も含め報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.31.4_261_3