12.長期介在した金属製気管支内異物の1例(第28回日本呼吸器内視鏡学会中部支部会)

症例は21歳, 男性. 2001年の健診胸部レントゲン写真上, 気管支内異物を指摘されていたが放置. 2004年4月の健診胸部レントゲン写真にて, 再度気管支内異物(安全ピン)を指摘され, 当院受診した. 気管支鏡にて観察すると, 安全ピンは右中葉支に嵌入し, 針部は右中葉支と底幹のspurに埋没していた. 出血のリスクも考え同日の摘出は断念し, 後日コンタクトレーザーを準備した上で, 再度気管支鏡を行った. 異物鉗子にて安全ピンを把持しspurより引き抜き, そのまま気管支鏡と共に摘出した. 摘出された安全ピンは, 口腔内にて三分割するほど劣化が激しい状態であった. 摘出後も特に合併症なく経...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 27; no. 1; p. 81
Main Authors 小島, 英嗣, 大須賀, さと子, 岩田, 晋, 渡辺, 紘章, 平松, 哲夫, 岡地, 祥太郎, 松本, 修一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2005
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.27.1_81_6

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Summary:症例は21歳, 男性. 2001年の健診胸部レントゲン写真上, 気管支内異物を指摘されていたが放置. 2004年4月の健診胸部レントゲン写真にて, 再度気管支内異物(安全ピン)を指摘され, 当院受診した. 気管支鏡にて観察すると, 安全ピンは右中葉支に嵌入し, 針部は右中葉支と底幹のspurに埋没していた. 出血のリスクも考え同日の摘出は断念し, 後日コンタクトレーザーを準備した上で, 再度気管支鏡を行った. 異物鉗子にて安全ピンを把持しspurより引き抜き, そのまま気管支鏡と共に摘出した. 摘出された安全ピンは, 口腔内にて三分割するほど劣化が激しい状態であった. 摘出後も特に合併症なく経過している. 今回十数年にわたり長期介在した気管支内異物(安全ピン)の1例を経験した. 当院で2000年1月より2004年11月までに経験した気管支内異物他6例と共に文献的考察を含め報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.27.1_81_6