4.喀血を呈した潰瘍性大腸炎に伴う気管支炎の1例(第117回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会,支部会(記録))
症例は40歳男性. 5年前から潰瘍性大腸炎にて加療し緩解していた. 2006年3月, 血痰と発熱で発症し, その後喀血を認めたため1週間後に緊急入院した. 胸部CT上, 左側気管支の壁肥厚と低吸収領域を認めた, 気管支鏡検査では左気管支に広範囲な粘膜の炎症とびらんを認め, 同部位からの出血を確認した. 細菌検査で起因菌は同定されず, 病理組織では非特異的炎症のみで明らかな原因を認めなかったので, 潰瘍性大腸炎に伴う気管支炎と診断した. そしてプレドニゾロン投与を開始したところ, 症状および気管支炎の所見は速やかに改善した. 潰瘍性大腸炎に伴う気管支炎は比較的稀であり, 若干の考察を加えて報告す...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 28; no. 6; p. 453 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2006
日本呼吸器内視鏡学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.28.6_453_4 |
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Summary: | 症例は40歳男性. 5年前から潰瘍性大腸炎にて加療し緩解していた. 2006年3月, 血痰と発熱で発症し, その後喀血を認めたため1週間後に緊急入院した. 胸部CT上, 左側気管支の壁肥厚と低吸収領域を認めた, 気管支鏡検査では左気管支に広範囲な粘膜の炎症とびらんを認め, 同部位からの出血を確認した. 細菌検査で起因菌は同定されず, 病理組織では非特異的炎症のみで明らかな原因を認めなかったので, 潰瘍性大腸炎に伴う気管支炎と診断した. そしてプレドニゾロン投与を開始したところ, 症状および気管支炎の所見は速やかに改善した. 潰瘍性大腸炎に伴う気管支炎は比較的稀であり, 若干の考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.28.6_453_4 |