前立腺癌に対する密封小線源治療

『I はじめに』 限局性前立腺癌に対するシード永久挿入による密封小線源治療(brachytherapy)はアメリカにおいては15年の経過が既に報告されており1), その有効性が確認されている. この治療の特微は長期の治療成績においも前立腺全摘手術と同等2)かつ, 治療侵襲, 入院期間ともに少ないことにあり, いわば“切らずに治る”治療として年々治療実施件数が増加している. 本邦においても2002年12月にヨウ素125シード線源が認可され, 2003年7月に法的な整備がなされ, 同年9月に国立東京医療センターにて1例目が行われて以来年々治療数は増加傾向にあり, 2009年10月時点で全国100施...

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Published inTHE SHINSHU MEDICAL JOURNAL Vol. 58; no. 3; pp. 115 - 116
Main Author 上垣内, 崇行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 2010
The Shinshu Medical Society
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ISSN0037-3826
1884-6580
DOI10.11441/shinshumedj.58.115

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Summary:『I はじめに』 限局性前立腺癌に対するシード永久挿入による密封小線源治療(brachytherapy)はアメリカにおいては15年の経過が既に報告されており1), その有効性が確認されている. この治療の特微は長期の治療成績においも前立腺全摘手術と同等2)かつ, 治療侵襲, 入院期間ともに少ないことにあり, いわば“切らずに治る”治療として年々治療実施件数が増加している. 本邦においても2002年12月にヨウ素125シード線源が認可され, 2003年7月に法的な整備がなされ, 同年9月に国立東京医療センターにて1例目が行われて以来年々治療数は増加傾向にあり, 2009年10月時点で全国100施設において約13,200名に本治療が行われている. 当院においても2008年11月に1例目の治療を行い2009年12月時点で24例の治療を終了した. ここで概要につき紹介する. 『II 治療の適応』 簡単にいえば“早期”に見つかった“おとなしい”癌が適応となる.
ISSN:0037-3826
1884-6580
DOI:10.11441/shinshumedj.58.115