睡眠呼吸障害の診断
『1. 睡眠呼吸障害とは』 睡眠障害には, 不眠症や過眠症, そのほか107種類が知られているが, その中で睡眠呼吸障害は過半数を占める. 睡眠呼吸障害は睡眠障害を引き起こし, 睡眠障害は, 生活習慣病の発症要因となり(図1), 集中力・記憶力・学習能力や感情のコントロール, 作業能率などを障害し, 事故等の原因となる. 1980年代当初には睡眠呼吸障害はまれな疾患と考えられていたが, その後の疫学研究により, 睡眠呼吸障害は高頻度で, さまざまな健康上の問題を起こすことが分かってきた. 睡眠呼吸障害では, 高血圧, 不整脈, 動脈硬化などを高頻度に合併する(図2)ために生命予後に影響を与える...
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          | Published in | 日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 114; no. 10; pp. 830 - 833 | 
|---|---|
| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
    
        2011
     日本耳鼻咽喉科学会  | 
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 0030-6622 1883-0854  | 
| DOI | 10.3950/jibiinkoka.114.830 | 
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| Summary: | 『1. 睡眠呼吸障害とは』 睡眠障害には, 不眠症や過眠症, そのほか107種類が知られているが, その中で睡眠呼吸障害は過半数を占める. 睡眠呼吸障害は睡眠障害を引き起こし, 睡眠障害は, 生活習慣病の発症要因となり(図1), 集中力・記憶力・学習能力や感情のコントロール, 作業能率などを障害し, 事故等の原因となる. 1980年代当初には睡眠呼吸障害はまれな疾患と考えられていたが, その後の疫学研究により, 睡眠呼吸障害は高頻度で, さまざまな健康上の問題を起こすことが分かってきた. 睡眠呼吸障害では, 高血圧, 不整脈, 動脈硬化などを高頻度に合併する(図2)ために生命予後に影響を与える. さらに, 睡眠時無呼吸に伴う中途覚醒により不眠や日中の眠気が引き起こされ, さらには交通事故や労働災害の原因となるなど社会的に大きな問題となる. 2005年の睡眠障害の国際分類(ICSD-2)では, 睡眠中に起こる呼吸障害は「睡眠関連呼吸障害」と分類される. | 
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| ISSN: | 0030-6622 1883-0854  | 
| DOI: | 10.3950/jibiinkoka.114.830 |