社会人女子柔道選手におけるトレーニング後の身体的疲労の出現について―筋逸脱酵素値及び免疫機能からの検討

【目的】我々は,女子柔道選手を対象に一過性の柔道トレーニングにより発現するオーバーリーチングの症候を筋損傷及び免疫機能から検討した.また,我々はトレーニングにより発現するオーバーリーチングの回復に対する光治療の応用の可能性を検討した.【方法】本対象は社会人女子柔道選手9名であった.対象者は一過性のトレーニングとして2時間30分の柔道のトレーニングを実施した.調査項目は身体組成値,血液生化学検査値,好中球機能,抗酸化機能であった.また,我々は一過性のトレーニング前後にこれらを測定した.【結果及び考察】対象者により実施された一過性のトレーニングは筋損傷とストレス・炎症反応の亢進,免疫機能の一部低下...

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 41; no. 2; pp. 142 - 147
Main Authors 田辺, 勝, 小山田, 和行, 野村, 忠宏, 小嶋, 新太, 中路, 重之, 山本, 洋祐, 古賀, 俊彦, 澤田, かほり, 梅田, 孝, 谷本, 歩実
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会 15.07.2020
日本レーザー医学会
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ISSN0288-6200
1881-1639
DOI10.2530/jslsm.jslsm-41_0004

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Summary:【目的】我々は,女子柔道選手を対象に一過性の柔道トレーニングにより発現するオーバーリーチングの症候を筋損傷及び免疫機能から検討した.また,我々はトレーニングにより発現するオーバーリーチングの回復に対する光治療の応用の可能性を検討した.【方法】本対象は社会人女子柔道選手9名であった.対象者は一過性のトレーニングとして2時間30分の柔道のトレーニングを実施した.調査項目は身体組成値,血液生化学検査値,好中球機能,抗酸化機能であった.また,我々は一過性のトレーニング前後にこれらを測定した.【結果及び考察】対象者により実施された一過性のトレーニングは筋損傷とストレス・炎症反応の亢進,免疫機能の一部低下,Reactive oxygen species産生の亢進をもたらしていた.光治療と運動に関連する先行研究はこれらのオーバーリーチングの症候の回復に光治療が有効となる可能性を示唆していた.
ISSN:0288-6200
1881-1639
DOI:10.2530/jslsm.jslsm-41_0004