肝細胞癌に対するマイクロ波凝固治療後11年間長期生存の1例
「緒言」 肝細胞癌(HCC)は治療後の再発率が高く, 繰り返し治療をしていかなければならないことが多い. その経過でHCCが制御不能になり, あるいは肝機能低下が進行し治療困難となることがよく経験される. 一方, 肝硬変に対するインターフェロン(IFN)療法による肝発癌抑制と生命予後の改善が示されている1)-3). 今回我々は初回経皮的マイクロ波凝固療法(PMCT)施行後, 再発するHCCに対し繰り返し局所療法を行いつつIFN療法を施行し, 11年間の長期生存が得られた肝細胞癌の1例を経験したので報告する. 「I. 症例」 患者: 51歳男性 主訴:特になし 既往歴:10歳 虫垂切除(腹膜炎を...
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| Published in | Journal of Microwave Surgery Vol. 28; pp. 87 - 90 |
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| Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
特定非営利活動法人 Microwave Surgery研究会
2010
メディカルレビュー社 |
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| ISSN | 0917-7728 1882-210X |
| DOI | 10.3380/jmicrowavesurg.28.87 |
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| Summary: | 「緒言」 肝細胞癌(HCC)は治療後の再発率が高く, 繰り返し治療をしていかなければならないことが多い. その経過でHCCが制御不能になり, あるいは肝機能低下が進行し治療困難となることがよく経験される. 一方, 肝硬変に対するインターフェロン(IFN)療法による肝発癌抑制と生命予後の改善が示されている1)-3). 今回我々は初回経皮的マイクロ波凝固療法(PMCT)施行後, 再発するHCCに対し繰り返し局所療法を行いつつIFN療法を施行し, 11年間の長期生存が得られた肝細胞癌の1例を経験したので報告する. 「I. 症例」 患者: 51歳男性 主訴:特になし 既往歴:10歳 虫垂切除(腹膜炎を合併, 輸血施行) 49歳 高血圧, 眼底出血 家族歴:特記事項なし 飲酒歴: 45歳まで日本酒1升/日, 以後禁酒 現病歴:1990年C型慢性肝炎と診断され, その後1994年に肝硬変と診断された. 1998年5月にHCCと診断され, 加療のため入院となった. |
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| ISSN: | 0917-7728 1882-210X |
| DOI: | 10.3380/jmicrowavesurg.28.87 |