縦隔型気管支動脈瘤破裂の治療経験

症例.症例は62歳男性.両側転移性肺腫瘍切除術7ヵ月後に胸痛で当院に搬送された.搬送時ショックを呈していた.CT検査と気管支動脈造影検査により縦隔型気管支動脈瘤破裂と診断し,気管支動脈塞栓術を施行した.塞栓術後7日目に縦隔の血腫が増大した.再出血と診断し,手術を施行した.術後経過は良好で,再発なく,術後18日目に退院した.まとめ.縦隔型気管支動脈瘤破裂は稀な疾患である.ショックを伴う気管支動脈瘤破裂例に塞栓術を施行して一時的に止血しても再出血の可能性があり,厳重な経過観察が必要である....

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Bibliographic Details
Published in気管支学 Vol. 33; no. 3; pp. 177 - 181
Main Authors 可児, 久典, 佐野, 正明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2011
日本呼吸器内視鏡学会
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.33.3_177

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Summary:症例.症例は62歳男性.両側転移性肺腫瘍切除術7ヵ月後に胸痛で当院に搬送された.搬送時ショックを呈していた.CT検査と気管支動脈造影検査により縦隔型気管支動脈瘤破裂と診断し,気管支動脈塞栓術を施行した.塞栓術後7日目に縦隔の血腫が増大した.再出血と診断し,手術を施行した.術後経過は良好で,再発なく,術後18日目に退院した.まとめ.縦隔型気管支動脈瘤破裂は稀な疾患である.ショックを伴う気管支動脈瘤破裂例に塞栓術を施行して一時的に止血しても再出血の可能性があり,厳重な経過観察が必要である.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.33.3_177