口腔外科領域におけるレーザーの応用

「要旨」レーザーは口腔外科領域で広く用いられている. 炭酸ガスレーザーは優れた切開・止血能を利用して, 軟組織疾患の治療に用いられ良好な結果が得られている. Nd:YAGレーザーやKTPレーザーは色素依存性や深部到達性を利用して, 血管奇形(血管腫)の光凝固法に用いられている. 本稿では, これらの口腔外科領域でのレーザー応用の現状を, 症例を呈示して紹介する. 「1. 緒言」口腔外科領域におけるレーザーの臨床応用は, 使用するレーザー機器の進歩とともに広がり, 最近では, 主に止血能や術野の明視に優れた特徴を利用して, 炭酸ガスレーザーが軟組織疾患に対する切除や蒸散を中心に用いられている....

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 37; no. 1; pp. 52 - 57
Main Authors 榎本, 由依, 松本, 耕祐, 小守, 紗也華, 鈴木, 泰明, 竹内, 純一郎, 北山, 美登里, 古森, 孝英, 木本, 明
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会 15.04.2016
日本レーザー医学会
Subjects
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ISSN0288-6200
1881-1639
DOI10.2530/jslsm.jslsm-37_0007

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Summary:「要旨」レーザーは口腔外科領域で広く用いられている. 炭酸ガスレーザーは優れた切開・止血能を利用して, 軟組織疾患の治療に用いられ良好な結果が得られている. Nd:YAGレーザーやKTPレーザーは色素依存性や深部到達性を利用して, 血管奇形(血管腫)の光凝固法に用いられている. 本稿では, これらの口腔外科領域でのレーザー応用の現状を, 症例を呈示して紹介する. 「1. 緒言」口腔外科領域におけるレーザーの臨床応用は, 使用するレーザー機器の進歩とともに広がり, 最近では, 主に止血能や術野の明視に優れた特徴を利用して, 炭酸ガスレーザーが軟組織疾患に対する切除や蒸散を中心に用いられている. また, 色素依存性や深部到達性を利用して, Nd:YAGレーザーやKTPレーザーが血管奇形(血管腫)の光凝固法に用いられている. その他, 消炎・疼痛緩和などを目的とした低出力レベルレーザー治療や, 癌に対する光線力学治療なども, 施設は限られるが行われている.
ISSN:0288-6200
1881-1639
DOI:10.2530/jslsm.jslsm-37_0007