脳卒中の1次,2次予防と血圧管理─高血圧治療ガイドラインJSH2009

「緒言」日本高血圧学会は高血圧治療ガイドラインJSH2009を2009年1月に発刊した1). 本ガイドラインの基本的考え方として, 本邦における胸心血管事故抑制のため, 特に脳卒中の抑制のためには厳格な血圧管理24時間にわたる血圧の管理, 早朝高血圧, 夜間高血圧対策の重要性, これらのためには家庭血圧の測定が重要なこと, 降圧薬療法にあたっては脳心血管事故に対するリスク層別化が重要なことなどが述べられている. 脳卒中の1次予防に対しては多くのエビデンスがあり2), さらに2次予防に対しても早期からの血圧管理の重要性が明らかになりつつある. 本稿ではJSH2009ガイドラインの概要と脳卒中1次...

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Bibliographic Details
Published in脳卒中 Vol. 31; no. 6; pp. 554 - 558
Main Author 荻原, 俊男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 2009
日本脳卒中学会
Subjects
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.31.554

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Summary:「緒言」日本高血圧学会は高血圧治療ガイドラインJSH2009を2009年1月に発刊した1). 本ガイドラインの基本的考え方として, 本邦における胸心血管事故抑制のため, 特に脳卒中の抑制のためには厳格な血圧管理24時間にわたる血圧の管理, 早朝高血圧, 夜間高血圧対策の重要性, これらのためには家庭血圧の測定が重要なこと, 降圧薬療法にあたっては脳心血管事故に対するリスク層別化が重要なことなどが述べられている. 脳卒中の1次予防に対しては多くのエビデンスがあり2), さらに2次予防に対しても早期からの血圧管理の重要性が明らかになりつつある. 本稿ではJSH2009ガイドラインの概要と脳卒中1次予防, 2次予防についてガイドラインに沿って紹介する. 「1. 厳格な降圧の重要性について」高血圧と脳卒中罹患率, 死亡率との関係は, 段階的な正の関係にある. 脳卒中の中でも特に脳出血と血圧の関係が強い.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.31.554