腹腔鏡下小腸腸閉塞手術の中期的成績
腹腔鏡下小腸腸閉塞手術施行22例を対象とし,腹腔鏡下手術の中期的成績を検討した。術後平均観察期間は1,605日。開腹移行は2例で行われたが,20例は腹腔鏡下手術完遂可能だった。平均手術時間93.5±58.5分,平均出血量22.7±34.9mL。初回排ガス1.5±0.7日目,経口摂取開始1.6±0.8日目で,術後在院期間は10.5±9.2日だった。術後合併症は1例に創感染,在院中腸閉塞再発を1例認めた。在院中再発例は前回の狭窄切除部の肛門側に別の狭窄が存在していた。1例で術後7年目に腸閉塞の再発で手術を行った。腸切除吻合部への小腸癒着が原因だった。小腸腸閉塞に対する腹腔鏡下手術は,術後早期回復と...
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Published in | Nihon Fukubu Kyukyu Igakkai Zasshi (Journal of Abdominal Emergency Medicine) Vol. 34; no. 6; pp. 1095 - 1099 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本腹部救急医学会
2014
Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine |
Subjects | |
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ISSN | 1340-2242 1882-4781 |
DOI | 10.11231/jaem.34.1095 |
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Summary: | 腹腔鏡下小腸腸閉塞手術施行22例を対象とし,腹腔鏡下手術の中期的成績を検討した。術後平均観察期間は1,605日。開腹移行は2例で行われたが,20例は腹腔鏡下手術完遂可能だった。平均手術時間93.5±58.5分,平均出血量22.7±34.9mL。初回排ガス1.5±0.7日目,経口摂取開始1.6±0.8日目で,術後在院期間は10.5±9.2日だった。術後合併症は1例に創感染,在院中腸閉塞再発を1例認めた。在院中再発例は前回の狭窄切除部の肛門側に別の狭窄が存在していた。1例で術後7年目に腸閉塞の再発で手術を行った。腸切除吻合部への小腸癒着が原因だった。小腸腸閉塞に対する腹腔鏡下手術は,術後早期回復と入院期間短縮を図れる。しかし多発する狭窄部位を有する症例もあり注意を要する。中期的に観察すると再発をきたす症例も存在し,再発および開腹移行率を下げるためには,腸管損傷を避ける手技,術前減圧が重要である。 |
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ISSN: | 1340-2242 1882-4781 |
DOI: | 10.11231/jaem.34.1095 |