血清γ-glutamyl transpeptidase
血清γ-GTPに関して, 酵素化学的性質, 各種肝胆道系疾患における活性並びにそれの, Isozymeに関して検討し, 得られた結果は下記のごとくである. 1) γ-GTPの基質であるγ-glutarnyl-α-naphthylamideまたはGlutathione各々10-3Mを含む反応系で58℃, 20分間加温しても失活がなく, 上述の基質によつてγ-GTP酵素蛋白質が安定化されることが確かめられた. 2) 肝胆道系疾患で著明に血清γ-GTP活性が. 上昇するのは閉塞性黄疸, 肝癌, 慢性アルコール性肝障害である. γ-GTPとアルカリフオスフアターゼ活性の相関係数は閉塞性黄疸と肝癌の場合...
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| Published in | 医療 Vol. 29; no. 10; pp. 1025 - 1030 |
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| Main Authors | , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 国立医療学会
1975
医療同好会 |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
| DOI | 10.11261/iryo1946.29.1025 |
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| Summary: | 血清γ-GTPに関して, 酵素化学的性質, 各種肝胆道系疾患における活性並びにそれの, Isozymeに関して検討し, 得られた結果は下記のごとくである. 1) γ-GTPの基質であるγ-glutarnyl-α-naphthylamideまたはGlutathione各々10-3Mを含む反応系で58℃, 20分間加温しても失活がなく, 上述の基質によつてγ-GTP酵素蛋白質が安定化されることが確かめられた. 2) 肝胆道系疾患で著明に血清γ-GTP活性が. 上昇するのは閉塞性黄疸, 肝癌, 慢性アルコール性肝障害である. γ-GTPとアルカリフオスフアターゼ活性の相関係数は閉塞性黄疸と肝癌の場合高く, 類似傾向を示す. これに反し, 慢性アルコール性肝障害の場合, 低い相関係数が得られ, 前2者と異なる態度を示した. 3) 胆石症による閉塞性薫疽の臨床経過に伴う血清γ-GTP活性の変動とそれのIsozymeの推移も合わせて報告する. |
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| ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
| DOI: | 10.11261/iryo1946.29.1025 |