持続的陽圧呼吸療法にて著明に改善しためまいを主訴とする睡眠時無呼吸症候群の一例
「はじめに」睡眠時無呼吸症候群(SAS)は, 高血圧症・糖尿病の発症ならびに虚血性心疾患の発症のリスクを高めるとされ, 頭痛, 不安, 抑うつなど多彩な症状が出ることも知られている健康管理上注意を要す疾患である. また, 昼間の眠気症状による能率の低下や産業事故の原因にもなるため産業衛生の上でも重要な疾患である. 最近になり, 睡眠時無呼吸症候群の症状にめまいが含まれる症例が報告され, 睡眠障害(睡眠時無呼吸・低呼吸)とメニエール氏病が関連するとする事例も報告された. その中で, 薬物治療に抵抗を示すめまい症に対し睡眠時無呼吸症候群の治療を行ってめまい症状の改善がみられた症例も報告された. 主...
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Published in | 産業衛生学雑誌 Vol. 57; no. 1; pp. 19 - 20 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本産業衛生学会
2015
日本産業衛生学会 |
Subjects | |
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ISSN | 1341-0725 1349-533X |
DOI | 10.1539/sangyoeisei.D14001 |
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Summary: | 「はじめに」睡眠時無呼吸症候群(SAS)は, 高血圧症・糖尿病の発症ならびに虚血性心疾患の発症のリスクを高めるとされ, 頭痛, 不安, 抑うつなど多彩な症状が出ることも知られている健康管理上注意を要す疾患である. また, 昼間の眠気症状による能率の低下や産業事故の原因にもなるため産業衛生の上でも重要な疾患である. 最近になり, 睡眠時無呼吸症候群の症状にめまいが含まれる症例が報告され, 睡眠障害(睡眠時無呼吸・低呼吸)とメニエール氏病が関連するとする事例も報告された. その中で, 薬物治療に抵抗を示すめまい症に対し睡眠時無呼吸症候群の治療を行ってめまい症状の改善がみられた症例も報告された. 主訴として昼間に眠気があることが広く認識されている睡眠時無呼吸症候群であるが, めまい症状についてもこれを念頭に置き診察する必要があり, その典型例を経験したので報告する. |
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ISSN: | 1341-0725 1349-533X |
DOI: | 10.1539/sangyoeisei.D14001 |