システムチャートSC-2000における絵視標の評価 -ラ環単独視標との比較
目的:ニデック社製液晶視力表システムチャートSC-2000(以下SC-2000と略す)に用いられている絵視標を評価するため、はんだや製ランドルト環単独視標(以下ラ環単独視標と略す)による視力値と比較検討した。 対象と方法:対象は平成20年12月5日~12月16日の間にあいち小児保健医療総合センターを受診した5歳~12歳(平均7.4歳)で、屈折異常以外の眼疾患がなく、矯正視力1.0以上の小児35人35眼と、あいち小児保健医療総合センターに勤務する視力良好な正常成人5人とした。 方法はSC-2000の絵視標(一文字表示)と、ラ環単独視標を用いて視力を測定し、検者は5人、被検者ごとに同一検者が担当し...
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Published in | 日本視能訓練士協会誌 Vol. 39; pp. 147 - 151 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本視能訓練士協会
2010
日本視能訓練士協会 |
Subjects | |
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ISSN | 0387-5172 1883-9215 |
DOI | 10.4263/jorthoptic.039F113 |
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Summary: | 目的:ニデック社製液晶視力表システムチャートSC-2000(以下SC-2000と略す)に用いられている絵視標を評価するため、はんだや製ランドルト環単独視標(以下ラ環単独視標と略す)による視力値と比較検討した。 対象と方法:対象は平成20年12月5日~12月16日の間にあいち小児保健医療総合センターを受診した5歳~12歳(平均7.4歳)で、屈折異常以外の眼疾患がなく、矯正視力1.0以上の小児35人35眼と、あいち小児保健医療総合センターに勤務する視力良好な正常成人5人とした。 方法はSC-2000の絵視標(一文字表示)と、ラ環単独視標を用いて視力を測定し、検者は5人、被検者ごとに同一検者が担当し、検査距離5m、同じ場所にて行った。 なお、測定順による偏りを除くため、絵視標とラ環単独視標の測定順を交互とした。 また、正常成人においてRyser社製弱視治療用眼鏡箔(以下眼鏡箔)6種類を用いた状態で両者の視力を測定した。 結果:小児では、絵視標による平均視力値は1.16、ラ環単独視標による平均視力値は1.32であり、後者のほうが有意に良い結果が得られた(Wilcoxsonの符号付順位検定p<0.001)。 成人に眼鏡箔を用いて実験的に行った視力測定の結果は、絵視標による平均視力値は0.78、ラ環単独視標による平均視力値は0.66であり、前者のほうが有意に良い視力値が得られた(同p<0.01)。 |
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ISSN: | 0387-5172 1883-9215 |
DOI: | 10.4263/jorthoptic.039F113 |