En face OCTを用いたOuter retinal tubulationの観察
【目的】Outer Retinal tubulation(ORT)は、加齢黄斑変性のほか様々な網膜疾患の網膜外層にみられる管状病変である。今回、光干渉断層計(OCT)を用いてORTを撮像し、En face画像における病変の形状を観察した。【対象と方法】2015年12月から2016年4月までに東京大学医学部附属病院を受診し、黄斑変性にORTを認めた15例15眼を対象とした。Optovue社RTVueXRを使用し、En face画像でORTの形状を後ろ向きに検討した。【結果】En face画像では、ORTは外網状層に存在し、内部が低反射で外壁が網膜血管より肥厚した管状組織として認められた。ORTの...
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| Published in | 日本視能訓練士協会誌 Vol. 46; pp. 239 - 244 |
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| Main Authors | , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本視能訓練士協会
2017
日本視能訓練士協会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0387-5172 1883-9215 |
| DOI | 10.4263/jorthoptic.046F127 |
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| Summary: | 【目的】Outer Retinal tubulation(ORT)は、加齢黄斑変性のほか様々な網膜疾患の網膜外層にみられる管状病変である。今回、光干渉断層計(OCT)を用いてORTを撮像し、En face画像における病変の形状を観察した。【対象と方法】2015年12月から2016年4月までに東京大学医学部附属病院を受診し、黄斑変性にORTを認めた15例15眼を対象とした。Optovue社RTVueXRを使用し、En face画像でORTの形状を後ろ向きに検討した。【結果】En face画像では、ORTは外網状層に存在し、内部が低反射で外壁が網膜血管より肥厚した管状組織として認められた。ORTの形状は、分岐のない比較的小さな型(散在型 11眼)と分岐を認める比較的大きな型(分岐型 4眼)の2種に分類された。散在型と分岐型の間には、年齢、視力、屈折値の有意差は認められなかったが、ORTの存在期間は、分岐型が散在型に比べて有意に長かった(平均57.7ヵ月対31.9ヵ月、p<0.05)。【結論】OCTのEn Face画像を用いてORTを観察した。散在型と分岐型の2種の形状に特徴づけられた。分岐型ORTは、経過観察中にその形状が変化した。 |
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| ISSN: | 0387-5172 1883-9215 |
| DOI: | 10.4263/jorthoptic.046F127 |