Macular Integrity Assessmentを用いた再現性および室内照度が与える影響についての検討

【目的】Macular Integrity Assessment(MAIA)は中心固視点を自動追尾しながら測定する微小視野計である。MAIAは従来の微小視野計と比較して精度の高いデータが得られることが期待されている。今回MAIAを用いて再現性に影響を与える因子について検討した。また、室内照度が感度に与える影響についても検討した。 【対象と方法】対象は正常31眼、年齢は20~50歳(平均26.7歳)である。再現性は1回めの測定後に休憩を行い再度、同条件下で測定を行った。室内照度が与える影響は、完全暗室下にて測定後に明室下(270 lux)で再測定を施行した。解析は部位別感度として、中心(CS)か...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本視能訓練士協会誌 Vol. 44; pp. 129 - 135
Main Authors 白神, 史雄, 髙橋, このみ, 藤原, 篤之, 金永, 圭祐
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本視能訓練士協会 2015
日本視能訓練士協会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0387-5172
1883-9215
DOI10.4263/jorthoptic.044F014

Cover

More Information
Summary:【目的】Macular Integrity Assessment(MAIA)は中心固視点を自動追尾しながら測定する微小視野計である。MAIAは従来の微小視野計と比較して精度の高いデータが得られることが期待されている。今回MAIAを用いて再現性に影響を与える因子について検討した。また、室内照度が感度に与える影響についても検討した。 【対象と方法】対象は正常31眼、年齢は20~50歳(平均26.7歳)である。再現性は1回めの測定後に休憩を行い再度、同条件下で測定を行った。室内照度が与える影響は、完全暗室下にて測定後に明室下(270 lux)で再測定を施行した。解析は部位別感度として、中心(CS)から半径1°(C-1)、3°(C-2)、5°(C-3)外側の級内相関係数を求めた。再現性に影響を与える因子は従属変数を再テスト法による測定誤差、説明変数を年齢、性別、屈折度数、眼軸長として重回帰分析にて検討した。 【結果】再現性を示す級内相関係数はCSで0.5(P<0.05)、C-1で0.6(P<0.01)、C-2で0.7(P<0.01)、C-3で0.6(P<0.05)と高い値を示した。重回帰分析の結果、眼軸長にのみ有意な相関がみられた(P<0.05)。室内照度を変化させて測定した結果、いずれの部位でも明室下で有意に感度低下を示した(P<0.01)。 【結論】MAIAによる測定結果は高い再現性を示した。再現性に影響を与える因子として、眼軸長で有意の関連がみられ、長眼軸眼では再現性が低下していた。また、明室下での網膜感度は暗室下と比較して低い値を示した。
ISSN:0387-5172
1883-9215
DOI:10.4263/jorthoptic.044F014