混戦型球技における移動特性および間欠的運動パターンの比較

「I 緒言」球技スポーツの多くは, 休息や低強度運動を挟みながらダッシュやジャンプなどの高強度運動を繰り返し行う間欠的運動が基本的な運動形態であり, スタート, ストップ, ダッシュ, ジョギング, フェイント, ジャンプなど, 他の選手の動きや試合の状況に応じて様々な強度の動きが行われている. このような運動では, 体格やハイパワーを発揮する能力に加えて, ハイパワーを反復して持続する能力が競技力を左右する重要な体力要素となる. 特に, 諸外国の選手に比べて体格や発揮パワーに劣る日本人選手にとって(宮城ほか, 1999), ハイパワーを繰り返し発揮する能力を向上させることは, 競技力向上の上...

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Published in体育学研究 Vol. 54; no. 1; pp. 99 - 106
Main Authors 伊藤, 和一, 前田, 正登, 谷所, 慶, 平川, 和文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育学会 2009
日本体育学会
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ISSN0484-6710
1881-7718
DOI10.5432/jjpehss.a540111

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Summary:「I 緒言」球技スポーツの多くは, 休息や低強度運動を挟みながらダッシュやジャンプなどの高強度運動を繰り返し行う間欠的運動が基本的な運動形態であり, スタート, ストップ, ダッシュ, ジョギング, フェイント, ジャンプなど, 他の選手の動きや試合の状況に応じて様々な強度の動きが行われている. このような運動では, 体格やハイパワーを発揮する能力に加えて, ハイパワーを反復して持続する能力が競技力を左右する重要な体力要素となる. 特に, 諸外国の選手に比べて体格や発揮パワーに劣る日本人選手にとって(宮城ほか, 1999), ハイパワーを繰り返し発揮する能力を向上させることは, 競技力向上の上で非常に重要な課題であると考えられる. 間欠的運動を用いたトレーニングでは, 負荷設定条件により向上する能力は異なるものとなる. 運動強度の設定のみならず, 休息時間を短縮することで有酸素性エネルギーの貢献が, 逆に延長することで無酸素性エネルギーの貢献が増加することが知られている(山本・金久, 1990).
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.a540111