骨粗鬆症性椎体骨折の保存加療における装具の効果

骨粗鬆症性椎体骨折は,最も頻度の高い骨粗鬆症骨折であり,患者のQOLやADLに影響を与える.椎体骨折の保存加療では,一般的に装具療法を選択することが多いが,現状そのエビデンスは乏しい.新鮮骨粗鬆症性椎体骨折に対しては装具治療を行うというのが一般常識化していることから,倫理的観点から装具を装着しない前向き研究は行うことが難しい.実際に装具の有無で装具の効果を検証した研究は極めて少ない.そこで我々は過去に装具のコホートと装具ありのコホートのデータを傾向スコアマッチングで比較し,装具の効果を検証した研究を実施した.本総説では過去の我々の研究も含めた装具に関する報告をもとに,OVFにおける装具の効果を...

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Published inJournal of Spine Research Vol. 15; no. 6; pp. 869 - 876
Main Authors 星野, 雅俊, 高橋, 真治, 玉井, 孝司, 加藤, 相勲, 岩前, 真由, 上松, 正人, 寺井, 秀富, 佐々木, 亮, 小林, 祐人, 鈴木, 亨暢, 馬野, 雅之, 中村, 博亮, 豊田, 宏光, 島田, 永和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会 20.06.2024
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ISSN1884-7137
2435-1563
DOI10.34371/jspineres.2024-0610

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Summary:骨粗鬆症性椎体骨折は,最も頻度の高い骨粗鬆症骨折であり,患者のQOLやADLに影響を与える.椎体骨折の保存加療では,一般的に装具療法を選択することが多いが,現状そのエビデンスは乏しい.新鮮骨粗鬆症性椎体骨折に対しては装具治療を行うというのが一般常識化していることから,倫理的観点から装具を装着しない前向き研究は行うことが難しい.実際に装具の有無で装具の効果を検証した研究は極めて少ない.そこで我々は過去に装具のコホートと装具ありのコホートのデータを傾向スコアマッチングで比較し,装具の効果を検証した研究を実施した.本総説では過去の我々の研究も含めた装具に関する報告をもとに,OVFにおける装具の効果を総括したい.
ISSN:1884-7137
2435-1563
DOI:10.34371/jspineres.2024-0610