大腿骨転子間骨折術後に大腿骨頭壊死を来たした1例
「目的」大腿骨頸部外側骨折後の大腿骨頭壊死はまれな合併症であるが, 念頭においておくべき病態と考えられるD. 今回大腿骨転子間骨折術後に大腿骨頭壊死を来たした1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する. 症例 症例:84歳女性. 主訴:歩行時股関節痛. 既往歴:ステロイド使用なし. アルコール嗜好なし. Gaucherなし. リウマチなし. 現病歴:転倒受傷JENSEN type II骨折に対して骨接合術(CHS法)施行された(図1,2). 術後3ケ月より股関節部疼痛出現し, その後歩行時痛増強したため術後10ケ月に当院受診した. 入院時整形外科的所見:股関節可動域 ; 屈曲80°...
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| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 53; no. 1; pp. 121 - 124 |
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| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
2004
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI | 10.5035/nishiseisai.53.121 |
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| Summary: | 「目的」大腿骨頸部外側骨折後の大腿骨頭壊死はまれな合併症であるが, 念頭においておくべき病態と考えられるD. 今回大腿骨転子間骨折術後に大腿骨頭壊死を来たした1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する. 症例 症例:84歳女性. 主訴:歩行時股関節痛. 既往歴:ステロイド使用なし. アルコール嗜好なし. Gaucherなし. リウマチなし. 現病歴:転倒受傷JENSEN type II骨折に対して骨接合術(CHS法)施行された(図1,2). 術後3ケ月より股関節部疼痛出現し, その後歩行時痛増強したため術後10ケ月に当院受診した. 入院時整形外科的所見:股関節可動域 ; 屈曲80°伸展-40°外旋20°内旋0°外転40°内転30°筋力 ; MMT5-. 下肢長差なし. 独歩可. 臨床検査所見:ヘモグロビン値10.9で重症貧血はなし. 尿酸2.1(mg/dl)で高尿酸血症なし. 総コレステロール値180(mg/dl)にて高脂血症なし. 血小板25.7万(/l), 凝固系正常. また肝障害及び腎障害も認めない. 画像所見:単純X線では術後3ケ月にて骨頭変形が出現し(図3), 術後10ケ月で骨頭上部が圧潰しラグスクリュウが穿通していた. |
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| ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI: | 10.5035/nishiseisai.53.121 |