優れた投能力を持つ女子児童の投動作の特徴:全国小学生陸上競技交流大会ソフトボール投げ出場者の動作分析から
「1. 緒言」投動作は人間に固有の動作の一つであり, その巧拙は子どもの頃の運動経験に大きく影響されると考えられている. 投動作はおもに投てき競技や野球, ソフトボールなどの球技で行われるが, 投げる物体の大きさ, 重さ, 形状によって適した投げ方(両手, 片手, 上手, 横手, 下手など)は異なり, その目的も正確さ, 距離, 速度などとさまざまである. 投動作については, 片手の上手投げに関する研究が多く行われてきた(金子ほか, 1993;村上・伊藤, 2003;桜井ほか, 1990). また子どもの投動作に関しては, どの年齢段階でどのようなことができるようになるかといった発達バイオメカ...
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Published in | 体育学研究 Vol. 58; no. 1; pp. 321 - 330 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体育学会
2013
日本体育学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
DOI | 10.5432/jjpehss.12028 |
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Summary: | 「1. 緒言」投動作は人間に固有の動作の一つであり, その巧拙は子どもの頃の運動経験に大きく影響されると考えられている. 投動作はおもに投てき競技や野球, ソフトボールなどの球技で行われるが, 投げる物体の大きさ, 重さ, 形状によって適した投げ方(両手, 片手, 上手, 横手, 下手など)は異なり, その目的も正確さ, 距離, 速度などとさまざまである. 投動作については, 片手の上手投げに関する研究が多く行われてきた(金子ほか, 1993;村上・伊藤, 2003;桜井ほか, 1990). また子どもの投動作に関しては, どの年齢段階でどのようなことができるようになるかといった発達バイオメカニクス的研究や練習効果に関するものが多い(宮丸, 1985;奥野ほか, 1989;Wild, 1938ほか). 投動作の習得には運動経験が重要な意味を持っている. 深代ほか(1982)は5・6歳児を対象に3週間のボール投げトレーニングを行わせ, その効果を検討した結果, 遠投能力獲得の至適期は小学校期であるとしている. |
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ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.12028 |