運動器に対する温泉療法

水はすべての生命の源であり, 湧水を飲用したり, 泉に浸かったりすることで病気や怪我が治ったという言い伝えはギリシャ神話などにも登場し, 日本だけでなく世界中に広く存在します. そのなかでも, 地下で熱せられた温かい水である温泉は, ローマ時代には公衆浴場が建設されていたことからもうかがえるように, 古来から一般的な健康増進法のひとつであったと考えられます. 日本でも湯治と呼ばれる温泉療養は古くからおこなわれていたようで, 書物による温泉に関する記述は天皇行幸として記録が残されており, 6世紀前半の古事記や日本書記に登場する道後温泉, 有馬温泉, 白浜温泉などが歴史的な温泉地とされています....

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Bibliographic Details
Published inThe Journal of The Japanese Society of Balneology, Climatology and Physical Medicine Vol. 83; no. 3; pp. 103 - 104
Main Author 北條, 達也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本温泉気候物理医学会 31.10.2020
日本温泉気候物理医学会
The Japanese Society of Balneology, Climatology and Physical Medicine
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ISSN0029-0343
1884-3697
DOI10.11390/onki.83_3.103

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Summary:水はすべての生命の源であり, 湧水を飲用したり, 泉に浸かったりすることで病気や怪我が治ったという言い伝えはギリシャ神話などにも登場し, 日本だけでなく世界中に広く存在します. そのなかでも, 地下で熱せられた温かい水である温泉は, ローマ時代には公衆浴場が建設されていたことからもうかがえるように, 古来から一般的な健康増進法のひとつであったと考えられます. 日本でも湯治と呼ばれる温泉療養は古くからおこなわれていたようで, 書物による温泉に関する記述は天皇行幸として記録が残されており, 6世紀前半の古事記や日本書記に登場する道後温泉, 有馬温泉, 白浜温泉などが歴史的な温泉地とされています.
ISSN:0029-0343
1884-3697
DOI:10.11390/onki.83_3.103