登山の励行が心身の健康に与える影響についての調査研究 ウォーキング励行者との比較から
「I 緒言」ウォーキングやジョギング, 水泳・水中運動などは, 代表的な健康スポーツとして挙げられることが多い. 中でもウォーキングは, 疾病や障害がない限り, 高齢者や体力レベルの低い者, そして運動の苦手な者でも安全かつ容易に行えるという特徴がある (久埜・宮下, 1995 ; 山本, 2007) . ウォーキングと同様に「歩く」ことを主体とする運動に登山がある. 登山も典型的な有酸素性運動であり, 年代や性別, 運動の得手不得手によらず取り組むことができる. また坂道を荷物を背負って歩くため, 平坦な道を空身で歩くウォーキングよりも運動強度は高い. それぞれの運動強度 (メッツ) を比較...
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Published in | 体育学研究 Vol. 66; pp. 127 - 138 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
2021
日本体育学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
DOI | 10.5432/jjpehss.20054 |
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Summary: | 「I 緒言」ウォーキングやジョギング, 水泳・水中運動などは, 代表的な健康スポーツとして挙げられることが多い. 中でもウォーキングは, 疾病や障害がない限り, 高齢者や体力レベルの低い者, そして運動の苦手な者でも安全かつ容易に行えるという特徴がある (久埜・宮下, 1995 ; 山本, 2007) . ウォーキングと同様に「歩く」ことを主体とする運動に登山がある. 登山も典型的な有酸素性運動であり, 年代や性別, 運動の得手不得手によらず取り組むことができる. また坂道を荷物を背負って歩くため, 平坦な道を空身で歩くウォーキングよりも運動強度は高い. それぞれの運動強度 (メッツ) を比較してみると, 登山の場合にはハイキングから雪山・岩山登山まで幅広いジャンルがあるものの, 無雪期の整備された登山道で行うごく一般的な登山では, 上りが6-7メッツ程度, 下りが3メッツ程度であると報告されている (山本ほか, 2015) . |
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ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.20054 |