光学式眼軸長測定装置OA-2000とALADDINの比較

【目的】同一白内障眼を対象にフーリエドメイン(FD)方式の光学式眼軸長測定装置であるOA-2000とタイムドメイン(TD)方式であるALADDINを用いて測定可能率と測定精度を比較した。【対象及び方法】対象は白内障術前に2機種の光学式眼軸長測定装置を用いて測定した34例51眼(平均年齢:71.9±9.6歳)とした。測定は同一検者が同日に連続して行った。そして解析は2機種で測定をした眼軸長、白内障のGrade別眼軸長測定可能率、そして変動係数(CV)を用いて比較検討を行った。【結果】Emery-Little分類による核硬化度は、Grade 1が9.8 %、Grade 2は68.6 %、Grade...

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Published in日本視能訓練士協会誌 Vol. 47; pp. 109 - 115
Main Authors 金永, 圭祐, 坂手, 澪, 稲垣, 明日香, 秋田, 樹里, 後藤, 保人, 藤原, 篤之, 白神, 史雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本視能訓練士協会 2018
日本視能訓練士協会
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ISSN0387-5172
1883-9215
DOI10.4263/jorthoptic.047F108

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Summary:【目的】同一白内障眼を対象にフーリエドメイン(FD)方式の光学式眼軸長測定装置であるOA-2000とタイムドメイン(TD)方式であるALADDINを用いて測定可能率と測定精度を比較した。【対象及び方法】対象は白内障術前に2機種の光学式眼軸長測定装置を用いて測定した34例51眼(平均年齢:71.9±9.6歳)とした。測定は同一検者が同日に連続して行った。そして解析は2機種で測定をした眼軸長、白内障のGrade別眼軸長測定可能率、そして変動係数(CV)を用いて比較検討を行った。【結果】Emery-Little分類による核硬化度は、Grade 1が9.8 %、Grade 2は68.6 %、Grade 3は21.6 %であった。平均眼軸長は、FDで23.33±1.11 mm、TDで23.35±1.12 mmであり、両機器の間には統計学的な有意差はなかった(p = 0.732)。 Grade別での測定可能率は、Grade2においてFDと比較をしてTDで有意に低い測定可能率を示した(p < 0.01、カイ2乗検定)。FDの平均CVは0.0003±0.0002、TDは0.0022±0.0013であり、FDにおいて有意に低いCV値を示し高い安定性を示した(p < 0.01、paired-t検定)。【結論】FD方式の光学式眼軸長測定装置はTD方式よりも高い測定可能率と測定精度を示した。
ISSN:0387-5172
1883-9215
DOI:10.4263/jorthoptic.047F108