頸動脈エコーで経過を観察した頸動脈ステント留置術後のステント内膜肥厚に関する研究

「はじめに」 内頸動脈狭窄に対して, 2008年より頸動脈ステント留置術(carotid artery stenting : CAS)の保険治療が開始され, 頸動脈エコー検査(carotid duplex ultrasound : CDU)はCAS後のフォローアップを行ううえで必須検査となっている. われわれの施設ではCAS後の外来フォローとして, ステント内腔に血管内皮が覆うまでの1~3カ月間はdual antiplatelet therapy(DAPT)を行い, さらにCAS治療後から2年を目処に3D-CTAによる定期検査を行っている. 2年目以後は, 1年ごとのCDUあるいはMR検査でス...

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Published inNeurosonology Vol. 29; no. 2; pp. 89 - 94
Main Authors 吉金, 努, 中右, 博也, 永井, 秀政, 神原, 瑞樹, 秋山, 恭彦, 宮嵜, 健史, 萩原, 伸哉, 辻, 将大, 江田, 大武, 中川, 史生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本脳神経超音波学会 31.08.2016
日本脳神経超音波学会
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ISSN0917-074X
DOI10.2301/neurosonology.29.89

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Summary:「はじめに」 内頸動脈狭窄に対して, 2008年より頸動脈ステント留置術(carotid artery stenting : CAS)の保険治療が開始され, 頸動脈エコー検査(carotid duplex ultrasound : CDU)はCAS後のフォローアップを行ううえで必須検査となっている. われわれの施設ではCAS後の外来フォローとして, ステント内腔に血管内皮が覆うまでの1~3カ月間はdual antiplatelet therapy(DAPT)を行い, さらにCAS治療後から2年を目処に3D-CTAによる定期検査を行っている. 2年目以後は, 1年ごとのCDUあるいはMR検査でステント血管のチェックを行っている. このような背景のもとで, CAS治療件数の増加は, CAS後の外来フォロー件数の増加につながり, ひいては長期フォロー患者に対するCDUなどの医療資源の効率的運用が課題となっている. CAS後外来フォローにおけるCDUのチェックポイントはステント血管の内腔の開存で, CASの合併症であるステント内再狭窄(in-stent restenosis : ISR)の評価である.
ISSN:0917-074X
DOI:10.2301/neurosonology.29.89