血液透析患者における大腿骨頚部骨折の検討
「はじめに」近年透析技術の進歩および適応の拡大により長期透析患者や高齢の患者が増加している. そのため軽微な外力にて骨折が起こりやすいなど整形外科的問題が生じてきている. 今回我々は当科において治療した血液透析患者の大腿骨頸部骨折についてその病態と術前術後の問題点や合併症などについて検討したので報告する. 対象及び調査内容 対象は当院または関連施設にて血液透析を施行中の患者で1998年11月から2000年12月までに大腿骨頸部骨折を受傷し, 全例手術的加療を行った16例16股に関して調査を行った. 内訳は男性7例女性9例であり, 手術時年齢は平均71歳(46歳-91歳), 骨折形態は内側骨折1...
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| Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 52; no. 2; pp. 434 - 437 |
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| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
西日本整形・災害外科学会
2003
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI | 10.5035/nishiseisai.52.434 |
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| Summary: | 「はじめに」近年透析技術の進歩および適応の拡大により長期透析患者や高齢の患者が増加している. そのため軽微な外力にて骨折が起こりやすいなど整形外科的問題が生じてきている. 今回我々は当科において治療した血液透析患者の大腿骨頸部骨折についてその病態と術前術後の問題点や合併症などについて検討したので報告する. 対象及び調査内容 対象は当院または関連施設にて血液透析を施行中の患者で1998年11月から2000年12月までに大腿骨頸部骨折を受傷し, 全例手術的加療を行った16例16股に関して調査を行った. 内訳は男性7例女性9例であり, 手術時年齢は平均71歳(46歳-91歳), 骨折形態は内側骨折13例外側骨折3例, 透析歴は平均7.4年(1ケ月-24年)であった. 手術は内側骨折に対しては全例人工骨頭置換術, 外側骨折に対しては1例にMHS, 2例にIMHSを施行した. 調査内容は(1)受傷機転, (2)術中術後の出血量, (3)入院時から手術後1日までにいたるヘモグロビン ヘマトクリットの推移, (4)退院時移動能力の計4項目である. 結果 (1)受傷機転は2例は不明であったが, 残りは転倒または転落などの受傷機転が認められた. |
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| ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
| DOI: | 10.5035/nishiseisai.52.434 |