両側膝蓋腱断裂の1例

比較的稀である健常人に発症した両側膝蓋腱断裂の症例を経験したので報告する.症例は27歳男性.既往歴は特に.平成16年3月16日,船から飛び降りた際に左膝痛を自覚し,歩行困難となった.理学所見では左膝関節前面に圧痛・腫脹・膝蓋腱の陥凹を認め,自動伸展不能であった.画像所見では単純X線での膝蓋骨高位と,MRIでの膝蓋腱の不連続性がみられ,左膝蓋腱断裂の診断で手術加療を行った.その後経過は良好であったが,平成17年8月18日再度船から飛び降りた際に,同様に反対側を受傷し手術加療を行った.最終可動域は両膝ともに伸展0度,屈曲135度と良好であった.健常人における膝蓋腱断裂は稀であり,若干の文献的考察を...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 56; no. 3; pp. 410 - 413
Main Authors 野村, 智洋, 林, 和生, 鎮西, 伸顕, 藤井, 正道, 半仁田, 勉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2007
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.56.410

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Summary:比較的稀である健常人に発症した両側膝蓋腱断裂の症例を経験したので報告する.症例は27歳男性.既往歴は特に.平成16年3月16日,船から飛び降りた際に左膝痛を自覚し,歩行困難となった.理学所見では左膝関節前面に圧痛・腫脹・膝蓋腱の陥凹を認め,自動伸展不能であった.画像所見では単純X線での膝蓋骨高位と,MRIでの膝蓋腱の不連続性がみられ,左膝蓋腱断裂の診断で手術加療を行った.その後経過は良好であったが,平成17年8月18日再度船から飛び降りた際に,同様に反対側を受傷し手術加療を行った.最終可動域は両膝ともに伸展0度,屈曲135度と良好であった.健常人における膝蓋腱断裂は稀であり,若干の文献的考察を加え報告する.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.56.410