OCT Angiographyの画像解析による各層の血管分布についての検討

【目的】OCT Angiographyは造影剤を使用せずに血流を評価できる機器で各社の OCTに搭載されて普及している正常人の網膜内の血管の分布を黄斑中心に4象限に分け層別に解析した。【対象と方法】対象は当院受診の正常眼10眼。使用機器はHEIDELBERG ENGINEERING社製 HRA+OCT。方法は6mm×6mmのアンギオ画像を9等分し上側、下側、鼻側、耳側の各2mm×2mmの範囲でGCL、IPL/INL,INL/OPLの3層について比較した。比較方法は2種類の方法を用いた。各画像を二階調化し白黒の比率で血管の比率を求める方法と血管を細分化し長さを求め、面積ごとの比率(mm/mm2)...

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Published in日本視能訓練士協会誌 Vol. 47; pp. 233 - 238
Main Authors 藤澤, 公彦, 篠原, 和哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本視能訓練士協会 2018
日本視能訓練士協会
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ISSN0387-5172
1883-9215
DOI10.4263/jorthoptic.047F124

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Summary:【目的】OCT Angiographyは造影剤を使用せずに血流を評価できる機器で各社の OCTに搭載されて普及している正常人の網膜内の血管の分布を黄斑中心に4象限に分け層別に解析した。【対象と方法】対象は当院受診の正常眼10眼。使用機器はHEIDELBERG ENGINEERING社製 HRA+OCT。方法は6mm×6mmのアンギオ画像を9等分し上側、下側、鼻側、耳側の各2mm×2mmの範囲でGCL、IPL/INL,INL/OPLの3層について比較した。比較方法は2種類の方法を用いた。各画像を二階調化し白黒の比率で血管の比率を求める方法と血管を細分化し長さを求め、面積ごとの比率(mm/mm2)を計算する方法を使用した。【結果】各層において血管密度が一番高かったのは鼻側であった。耳側は表層から深層にかけて徐々に増加傾向にあった。上側、下側についてはともにGCL、IPL/INLの各層ではほとんど変化がなくINL/OPLにおいては増加傾向であった。【結論】画像解析を行うことで各層の血管分布の抽出が可能となった。正常眼において深層になるほど血管密度が増加した、これは浅層に細動静脈が深層に毛細血管が密集しているためと考えられる。
ISSN:0387-5172
1883-9215
DOI:10.4263/jorthoptic.047F124