ムンプスウイルスの再感染と考えられた耳下腺炎の3症例

再感染と考えられたムンプスウイルス感染症の3症例を経験した. 症例は32歳女性と5歳女児の親子, 33歳男性であった. いずれの症例も片側の耳下腺腫脹を来して当科を初診した. 全症例ともに家庭内にムンプス症例が発生していたことと, 初診時の血清ムンプスIgG抗体が高値であったことから, ムンプス再感染例と診断した. 古典的には, ムンプス感染症は終生免疫を獲得し, 再感染を起こさないものとされてきた. しかし近年の報告では, 初診時ムンプスIgG抗体が高値の場合には, ムンプス再感染を疑う所見と考えられるようになりつつある....

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 115; no. 8; pp. 787 - 790
Main Authors 田崎, 彰久, 川島, 慶之, 岸根, 有美, 本田, 圭司, 畑中, 章生, 鎌田, 知子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 2012
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.115.787

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Summary:再感染と考えられたムンプスウイルス感染症の3症例を経験した. 症例は32歳女性と5歳女児の親子, 33歳男性であった. いずれの症例も片側の耳下腺腫脹を来して当科を初診した. 全症例ともに家庭内にムンプス症例が発生していたことと, 初診時の血清ムンプスIgG抗体が高値であったことから, ムンプス再感染例と診断した. 古典的には, ムンプス感染症は終生免疫を獲得し, 再感染を起こさないものとされてきた. しかし近年の報告では, 初診時ムンプスIgG抗体が高値の場合には, ムンプス再感染を疑う所見と考えられるようになりつつある.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.115.787