生活習慣病と酸化ストレス:人間ドックにおける活性酸素消去酵素活性測定の意義(1)肥満

生活習慣病と酸化ストレスとの関連性を明確にすることを目的に,肥満と活性酸素消去酵素(SOD)活性ならびに脂質過酸化反応物(LPO)について,人間ドック受診者3,407名を対象に検討した。SOD活性はBody Mass Index(BMI)の増加にしたがって有意に低下した。一方,LPOはBMIの増加にしたがって有意に増加した。重回帰分析の結果,BMIとともに,血圧,血糖尿酸が採択された。これらの成績は,肥満が血圧,血糖尿酸とともに酸化ストレスを亢進させ,その結果として脂質過酸化反応を亢進させ,生活習慣病の主病態である動脈硬化を発症させる可能性を推察させた。...

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Published in健康医学 Vol. 17; no. 1; pp. 52 - 55
Main Authors 石坂, 裕子, 矢野, 正夫, 下村, 弘治, 高橋, 英孝, 前畑, 英介, 中館, 俊夫, 山門, 実, 平, 資久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本人間ドック学会 2002
日本人間ドック学会
Subjects
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ISSN0914-0328
2186-5019
DOI10.11320/ningendock1986.17.52

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Summary:生活習慣病と酸化ストレスとの関連性を明確にすることを目的に,肥満と活性酸素消去酵素(SOD)活性ならびに脂質過酸化反応物(LPO)について,人間ドック受診者3,407名を対象に検討した。SOD活性はBody Mass Index(BMI)の増加にしたがって有意に低下した。一方,LPOはBMIの増加にしたがって有意に増加した。重回帰分析の結果,BMIとともに,血圧,血糖尿酸が採択された。これらの成績は,肥満が血圧,血糖尿酸とともに酸化ストレスを亢進させ,その結果として脂質過酸化反応を亢進させ,生活習慣病の主病態である動脈硬化を発症させる可能性を推察させた。
ISSN:0914-0328
2186-5019
DOI:10.11320/ningendock1986.17.52