感染性股関節に対する抗生剤添加セメントスペーサーの使用経験
「はじめに」1999年から当院では人工関節による再建が必要な化膿性股関節炎や人工股関節置換術感染に対して, 抗生剤を添加した骨セメントで作製したスペーサーを用いて二期的にTHAをおこなってきたので, その経験を報告する. 対象 1999年から2003年までに当科で治療した感染性股関節症例の内, 合計7例にセメントスペーサーを用いた二期的THAを行った. 内訳は人工関節による再建が必要な化膿性股関節炎症例が1例, 人工股関節術後感染が6例であった. 1999年以前はスペーサーやビーズを用いず, 人工関節を抜去したのみで, 二期的にTHAを行っていた. 方法 抗生剤を添加した骨セメントで大腿骨頭ま...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 54; no. 2; pp. 331 - 333 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2005
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.54.331 |
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Summary: | 「はじめに」1999年から当院では人工関節による再建が必要な化膿性股関節炎や人工股関節置換術感染に対して, 抗生剤を添加した骨セメントで作製したスペーサーを用いて二期的にTHAをおこなってきたので, その経験を報告する. 対象 1999年から2003年までに当科で治療した感染性股関節症例の内, 合計7例にセメントスペーサーを用いた二期的THAを行った. 内訳は人工関節による再建が必要な化膿性股関節炎症例が1例, 人工股関節術後感染が6例であった. 1999年以前はスペーサーやビーズを用いず, 人工関節を抜去したのみで, 二期的にTHAを行っていた. 方法 抗生剤を添加した骨セメントで大腿骨頭または人工骨頭のインプラント形状をしたスペーサーを作成し, 感染組織の十分なデブリドマンと生理食塩水での洗浄の後, 大腿骨頭や人工関節を除去して生じたスペースにスペーサーを挿入した. セメントスペーサー挿入から1-4カ月後, 感染兆候が沈静化したのを確認してから二期的に全人工股関節置換術を施行した. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.54.331 |