肩甲骨烏口突起骨折を伴う肩鎖関節脱臼の治療経験

「はじめに」2001年3月以降に経験した肩甲骨烏口突起骨折を伴う肩鎖関節脱臼症例は5例あり, 全例男性であった. 年齢は29歳から47歳, 平均37歳で, 左右別では左肩3例, 右肩2例であった. 受傷原因は3例がバイク事故, 1例が自転車事故, 1例が3m程の高所からの転落であった. 以下に代表症例を供覧する. 症例 <症例2> 33歳, 男性 バイクの練習中に転倒し受傷受傷時の単純X線にて, 左肩の肩鎖関節脱臼と, 烏口突起の粉砕骨折を認め, また関節窩にも骨折線を認めた. 単純CTにて, 前方関節窩に骨折を認め, また鳥口突起は水平部の先端で粉砕しており, 基部にも骨片を認め...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 51; no. 3; pp. 640 - 644
Main Authors 森澤, 佳三, 瀬形, 建喜, 市原, 厚佳, 國武, 克彦, 北村, 歳男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2002
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.51.640

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Summary:「はじめに」2001年3月以降に経験した肩甲骨烏口突起骨折を伴う肩鎖関節脱臼症例は5例あり, 全例男性であった. 年齢は29歳から47歳, 平均37歳で, 左右別では左肩3例, 右肩2例であった. 受傷原因は3例がバイク事故, 1例が自転車事故, 1例が3m程の高所からの転落であった. 以下に代表症例を供覧する. 症例 <症例2> 33歳, 男性 バイクの練習中に転倒し受傷受傷時の単純X線にて, 左肩の肩鎖関節脱臼と, 烏口突起の粉砕骨折を認め, また関節窩にも骨折線を認めた. 単純CTにて, 前方関節窩に骨折を認め, また鳥口突起は水平部の先端で粉砕しており, 基部にも骨片を認めた. 手術は, 烏口突起先端は高度の粉砕のため固定できず, 基部の骨片のみ中空の海綿骨裸子にて固定した. 肩鎖関節はK-Wにて整復固定した. 術後10週の経過で釘術施行し, 術後のX線上再脱臼は認めず, 不安定感も, 認めない.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.51.640