口腔病変の診断と治療
日常の診療の中で悪性腫瘍を含め, 多彩な口腔病変の多くをまず診るのは耳鼻咽喉科医である. 口腔病変の原因は多彩であり, またそれらが類似した所見を示すことが多い. 原因としては感染症による場合が多いが, 全身疾患や全身の皮膚疾患を反映する病変も少なくない. 口腔病変の診断と治療には皮膚科, 内科, 小児科, さらには歯科口腔外科なども対応していることが多く, 典型的な境界領域となっている. この多彩な原因による口腔病変に対し, 適切に診断・治療をすすめていくことは, どの科においても必ずしも容易ではない. 口腔病変に対しては, まず整理された知識をもとに対応し, 診断に苦慮し治療に難渋する例に...
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| Published in | 日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 115; no. 6; pp. 612 - 617 |
|---|---|
| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
2012
日本耳鼻咽喉科学会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0030-6622 1883-0854 |
| DOI | 10.3950/jibiinkoka.115.612 |
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| Summary: | 日常の診療の中で悪性腫瘍を含め, 多彩な口腔病変の多くをまず診るのは耳鼻咽喉科医である. 口腔病変の原因は多彩であり, またそれらが類似した所見を示すことが多い. 原因としては感染症による場合が多いが, 全身疾患や全身の皮膚疾患を反映する病変も少なくない. 口腔病変の診断と治療には皮膚科, 内科, 小児科, さらには歯科口腔外科なども対応していることが多く, 典型的な境界領域となっている. この多彩な原因による口腔病変に対し, 適切に診断・治療をすすめていくことは, どの科においても必ずしも容易ではない. 口腔病変に対しては, まず整理された知識をもとに対応し, 診断に苦慮し治療に難渋する例に対しては, 積極的に他科との連携をとることがすすめられる. ここでは耳鼻咽喉科の日常診療の一助となることを目的として, 多彩な口腔病変の診断と治療を進めていく上で必要な, 基本的な事項について解説した. |
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| ISSN: | 0030-6622 1883-0854 |
| DOI: | 10.3950/jibiinkoka.115.612 |