超音波検査による肩腱板断裂の診断精度

【目的】超音波検査は侵襲が少なく,外来で検査が可能であり,非常に簡便な検査法である.当施設で行った超音波検査の正診率について検討した.【対象と方法】平成19年3月から11月までに熊本大学医学部附属病院にて肩関節鏡視下手術を行った28人(男性16人,女性12人,平均年齢52.3歳)を対象とした.超音波検査を術前に行い,腱板断裂の有無を肩甲下筋腱,棘上筋腱,棘下筋腱おのおのについて診断した.最終的な診断は手術時の所見とし感度,特異度,正診率を算出した.【結果と考察】肩甲下筋腱;感度は100%,特異度92.0%,正診率92.9%であった.棘上筋腱;感度は93.3%,特異度84.6%,正診率89.3%...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 58; no. 2; pp. 228 - 230
Main Authors 時吉, 聡介, 井手, 淳二, 廣瀬, 隼, 水田, 博志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2009
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.58.228

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Summary:【目的】超音波検査は侵襲が少なく,外来で検査が可能であり,非常に簡便な検査法である.当施設で行った超音波検査の正診率について検討した.【対象と方法】平成19年3月から11月までに熊本大学医学部附属病院にて肩関節鏡視下手術を行った28人(男性16人,女性12人,平均年齢52.3歳)を対象とした.超音波検査を術前に行い,腱板断裂の有無を肩甲下筋腱,棘上筋腱,棘下筋腱おのおのについて診断した.最終的な診断は手術時の所見とし感度,特異度,正診率を算出した.【結果と考察】肩甲下筋腱;感度は100%,特異度92.0%,正診率92.9%であった.棘上筋腱;感度は93.3%,特異度84.6%,正診率89.3%であった.棘下筋腱;感度は36.4%,特異度100%,正診率75.0%であった.我々の結果は諸家の報告と比べてやや低い傾向にあった.正診率を挙げるためには今後もトレーニングが必要と考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.58.228