Hybrid 訓練法による大腿四頭筋への筋力増強効果
「はじめに」入院臥床による筋骨格系廃用変化は, 麻痺の無い患者においても起こる各科共通のものであり, 早期離床早期社会復帰と密接に関係する. われわれは, 関節運動時に拮抗筋を電気刺激し, これを主動作筋の抵抗とする新しい運動療法(Hybrid訓練法:図1)を考案し, 上腕における種々の検討を行い, 障害発生なく効率よく筋力が増強できることを報告したが6), 廃用予防の臨床応用では, とくに下肢における効果と安全性が重要である. 目的 健常人における6週間のHybrid訓練法の, 大腿四頭筋に対する筋力増強効果を検討する. 対象と方法 久留米大学IRBの承諾を受けた. 実験に先立ち, 被験者に...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 54; no. 4; pp. 656 - 659 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2005
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Subjects | |
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ISSN | 0037-1033 1349-4333 |
DOI | 10.5035/nishiseisai.54.656 |
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Summary: | 「はじめに」入院臥床による筋骨格系廃用変化は, 麻痺の無い患者においても起こる各科共通のものであり, 早期離床早期社会復帰と密接に関係する. われわれは, 関節運動時に拮抗筋を電気刺激し, これを主動作筋の抵抗とする新しい運動療法(Hybrid訓練法:図1)を考案し, 上腕における種々の検討を行い, 障害発生なく効率よく筋力が増強できることを報告したが6), 廃用予防の臨床応用では, とくに下肢における効果と安全性が重要である. 目的 健常人における6週間のHybrid訓練法の, 大腿四頭筋に対する筋力増強効果を検討する. 対象と方法 久留米大学IRBの承諾を受けた. 実験に先立ち, 被験者に対して実験に関する十分な説明を行った後, 実験実施の承諾を受けた. 対象:健常男性12名, 24肢, 平均年齢20歳. Hybrid法:6名12肢. 端座位膝屈伸運動に対しHybrid法(図2)を行った. 刺激条件は搬送周波数5,000Hz, 刺激周波数20Hz, 刺激強度は不快と感じない最大電圧とした. 電極は大腿四頭筋(大腿直筋と内側広筋外側広筋各1極)と内外ハムストリングに貼付した(図3). ゲル電極上に銅板を貼付し, 任意の大きさに作製できるもので, 週1回新品に交換した. 屈伸2秒10回を1セット, 合計10セットを行った. |
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ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.54.656 |