めまいの画像診断
「1. はじめに」めまいの診断では, 問診や眼振観察などの機能的検査が重要な位置を占めるが, 一方で画像診断が確定診断の決め手になる場合も少なくない. めまいの初期診療では, 問診や神経学的検査などで, ある程度ターゲットとなる疾患を絞り込んで画像診断を行うのが効率的である. 本講座ではめまい疾患を, 生命にかかわる可能性のある救急診療のめまいと, 救急トリアージ後の段階に位置づけられる耳鼻咽喉科のめまいに大別して症例を示しながら, おのおのの留意点を解説する. 「2. 危険なめまい:脳血管障害」筆者が勤務する病院のある年の, 当院救急救命センター受診者数は38,000人で, そのうち「めまい...
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          | Published in | 日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 116; no. 3; pp. 178 - 181 | 
|---|---|
| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
    
        20.03.2013
     日本耳鼻咽喉科学会  | 
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 0030-6622 1883-0854  | 
| DOI | 10.3950/jibiinkoka.116.178 | 
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| Summary: | 「1. はじめに」めまいの診断では, 問診や眼振観察などの機能的検査が重要な位置を占めるが, 一方で画像診断が確定診断の決め手になる場合も少なくない. めまいの初期診療では, 問診や神経学的検査などで, ある程度ターゲットとなる疾患を絞り込んで画像診断を行うのが効率的である. 本講座ではめまい疾患を, 生命にかかわる可能性のある救急診療のめまいと, 救急トリアージ後の段階に位置づけられる耳鼻咽喉科のめまいに大別して症例を示しながら, おのおのの留意点を解説する. 「2. 危険なめまい:脳血管障害」筆者が勤務する病院のある年の, 当院救急救命センター受診者数は38,000人で, そのうち「めまい」患者は650名, 1.7%であった1). めまいの中で生命に危険を及ぼし得るもの2)は55名, 8.5%を占め, その内訳は, 脳梗塞/出血, 不整脈高度貧血, 脱水/電解質異常, TIA, 狭心症低血糖などである. | 
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| ISSN: | 0030-6622 1883-0854  | 
| DOI: | 10.3950/jibiinkoka.116.178 |