両側大腿骨転子下に脆弱性骨折を生じた関節リウマチの一例

特に誘因なく両側大腿骨転子下に脆弱性骨折をきたした関節リウマチの一例を経験したので報告する.症例は69歳女性.51歳発症の関節リウマチでステロイド内服中.68歳時特に誘因なく左股関節部痛生じ歩行困難となった.レントゲン所見で左大腿骨転子下骨折認め髄内釘による骨接合術施行.歩行可能となったが,1年後さらに右も左と同様に誘因なく大腿骨転子下骨折を生じCHS施行.術後約3カ月から全荷重歩行開始したが,術後4カ月にCHSのラグスクリュー基部で金属の折損と内反変形を認めCHSを抜去,髄内釘固定に変更し,偽関節部位には腸骨移植を行った.現在は骨癒合得られ独歩可能となった.画像・組織所見・血液検査より病的骨...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 56; no. 4; pp. 566 - 569
Main Authors 比嘉, 英麿, 岩田, 友希江, 新垣, 晃, 富山, 聡, 小島, 政廣, 工藤, 啓久, 永山, 盛隆, 外間, 力人, 仲間, 靖
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2007
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.56.566

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Summary:特に誘因なく両側大腿骨転子下に脆弱性骨折をきたした関節リウマチの一例を経験したので報告する.症例は69歳女性.51歳発症の関節リウマチでステロイド内服中.68歳時特に誘因なく左股関節部痛生じ歩行困難となった.レントゲン所見で左大腿骨転子下骨折認め髄内釘による骨接合術施行.歩行可能となったが,1年後さらに右も左と同様に誘因なく大腿骨転子下骨折を生じCHS施行.術後約3カ月から全荷重歩行開始したが,術後4カ月にCHSのラグスクリュー基部で金属の折損と内反変形を認めCHSを抜去,髄内釘固定に変更し,偽関節部位には腸骨移植を行った.現在は骨癒合得られ独歩可能となった.画像・組織所見・血液検査より病的骨折や代謝性骨疾患は否定され脆弱性骨折と考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.56.566