視交叉病変を疑われた両側の鼻側視神経乳頭低形成の一例

【目的】両眼の乳頭所見と耳側視野欠損により視交叉病変が疑われた鼻側視神経乳頭低形成症例を報告する。【症例】15歳 男性。羞明と見えづらさを主訴に近医を受診した。両眼乳頭鼻側の浮腫様所見と両耳側1/4盲様の視野欠損により視交叉病変が疑われたが正常MRIだった為、当院に紹介され受診した。視野は両眼ともMariotte盲点に連なる楔状欠損で、欠損に一致して乳頭鼻側に低形成の所見を認め、1年後も視野欠損の進行が認められなかった為、両眼の鼻側乳頭低形成と診断した。【結論】視神経乳頭の部分低形成ではMariotte盲点に連なる楔状の視野欠損を呈し、欠損部に一致する乳頭部位に暈輪を認める。これらの特徴を知っ...

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Published in日本視能訓練士協会誌 Vol. 50; pp. 135 - 138
Main Authors 森, 敦子, 小町, 祐子, 平井, 幸子, 清澤, 源弘, 田添, 千智, 井手, 奏絵, 石川, 弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本視能訓練士協会 2021
日本視能訓練士協会
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ISSN0387-5172
1883-9215
DOI10.4263/jorthoptic.50F116

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Summary:【目的】両眼の乳頭所見と耳側視野欠損により視交叉病変が疑われた鼻側視神経乳頭低形成症例を報告する。【症例】15歳 男性。羞明と見えづらさを主訴に近医を受診した。両眼乳頭鼻側の浮腫様所見と両耳側1/4盲様の視野欠損により視交叉病変が疑われたが正常MRIだった為、当院に紹介され受診した。視野は両眼ともMariotte盲点に連なる楔状欠損で、欠損に一致して乳頭鼻側に低形成の所見を認め、1年後も視野欠損の進行が認められなかった為、両眼の鼻側乳頭低形成と診断した。【結論】視神経乳頭の部分低形成ではMariotte盲点に連なる楔状の視野欠損を呈し、欠損部に一致する乳頭部位に暈輪を認める。これらの特徴を知っておく事で診断が可能である。
ISSN:0387-5172
1883-9215
DOI:10.4263/jorthoptic.50F116