肝門板を重視した肝門部胆管癌手術

要旨:肝門部胆管癌に対しては,拡大右あるいは左肝切除によって尾状葉とともに肝門部胆管を肝門板ごとen blocに一括切除することが根治性が高いと考えられる.この肝門板を含むplate systemは肝門部胆管を栄養するhilar epicholedochal arterial plexusを形成しており,かつ各区域肝動脈枝間の交通網となっている.肝門部胆管は門脈臍部~左右門脈本幹~前区域枝で構成されるVentral archの内側を弧状に走行し,外側区域枝と後区域枝がそれぞれ門脈臍部と前区域枝を乗り越えて左右に走行している.この解剖と血流動態を理解しておくことは,肝門部胆管癌手術に重要であると...

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Published inTando Vol. 24; no. 1; pp. 35 - 39
Main Authors 滝口, 伸浩, 山本, 宏, 趙, 明浩, 宮崎, 彰成, 郡司, 久, 早田, 浩明, 貝沼, 修, 池田, 篤, 永田, 松夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本胆道学会 2010
Japan Biliary Association
Subjects
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ISSN0914-0077
1883-6879
DOI10.11210/tando.24.35

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Summary:要旨:肝門部胆管癌に対しては,拡大右あるいは左肝切除によって尾状葉とともに肝門部胆管を肝門板ごとen blocに一括切除することが根治性が高いと考えられる.この肝門板を含むplate systemは肝門部胆管を栄養するhilar epicholedochal arterial plexusを形成しており,かつ各区域肝動脈枝間の交通網となっている.肝門部胆管は門脈臍部~左右門脈本幹~前区域枝で構成されるVentral archの内側を弧状に走行し,外側区域枝と後区域枝がそれぞれ門脈臍部と前区域枝を乗り越えて左右に走行している.この解剖と血流動態を理解しておくことは,肝門部胆管癌手術に重要であると考えられる.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando.24.35