学童期における屈折度および眼軸長変化と身長変化の関係について
【目的】学童期における様々な学年での屈折度および眼軸長変化と身長変化の関係について検討すること。【対象および方法】京都市内の小中一貫校の児童生徒で、2016-2017年に「詳しい視力検査」へ参加し、1年間経過を追うことのできた初年度学年小学2年生~小学6年生を対象とした。屈折度は非調節麻痺下両眼開放型オートレフラクトメータ、眼軸長は光学式眼軸長測定装置を用いて測定した。身長はアンケート調査にて得られた回答を用いた。初年度学年(小学2年生、3年生、4年生、5年生、6年生)、性別(男児、女児)で10群に分類し、各群における屈折度変化量および眼軸長変化量と身長変化量との相関について検討した。【結果】...
Saved in:
| Published in | 日本視能訓練士協会誌 Vol. 50; pp. 115 - 121 |
|---|---|
| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本視能訓練士協会
2021
日本視能訓練士協会 |
| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0387-5172 1883-9215 |
| DOI | 10.4263/jorthoptic.50F113 |
Cover
| Summary: | 【目的】学童期における様々な学年での屈折度および眼軸長変化と身長変化の関係について検討すること。【対象および方法】京都市内の小中一貫校の児童生徒で、2016-2017年に「詳しい視力検査」へ参加し、1年間経過を追うことのできた初年度学年小学2年生~小学6年生を対象とした。屈折度は非調節麻痺下両眼開放型オートレフラクトメータ、眼軸長は光学式眼軸長測定装置を用いて測定した。身長はアンケート調査にて得られた回答を用いた。初年度学年(小学2年生、3年生、4年生、5年生、6年生)、性別(男児、女児)で10群に分類し、各群における屈折度変化量および眼軸長変化量と身長変化量との相関について検討した。【結果】今回、検討の対象となったのは延べ338名776眼であり、男児は延べ211名422眼、女児は延べ177名344眼であった。男児、女児ともに屈折度変化量および眼軸長変化量と身長変化量が最大となる学年は一致しなかった。屈折度変化量と身長変化量では、初年度小学3年生の女児群のみ有意な相関を認め(p<0.05)、眼軸長変化量と身長変化量では初年度小学3年生の男児群および女児群のみで有意な相関を認めた(p<0.05)。【考按】本研究により学童期において近視進行と身長変化は必ずしも同じ時期に起こるわけではない可能性が示唆された。 |
|---|---|
| ISSN: | 0387-5172 1883-9215 |
| DOI: | 10.4263/jorthoptic.50F113 |