大腿骨転子部骨折骨接合における3機種での比較検討

【はじめに】大腿骨転子部骨折に対する骨接合術において多くのメーカーが多種のshort femoral nail(以下SFN)やcompression hip screwを開発している.今回我々はSFNの3機種(PFNA,Gamma 3,Inter Blade Nail)の術後sliding量と3機種を無作為に使用した場合における術後整復位毎の術後sliding量について比較検討した.【対象と方法】2012年6月から2013年6月までに当科で同一術者によりSFNを用いて観血的骨接合術を施行し,2週間以上経過観察可能であった大腿骨転子部骨折31例を対象とした.それぞれ術後1,2週でのsliding...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 64; no. 2; pp. 340 - 342
Main Authors 藤田, 秀一, 原, 正光, 里村, 匡敏, 末永, 賢也, 田中, 孝明, 香月, 一朗, 川本, 泰作, 田山, 尚久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2015
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.64.340

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Summary:【はじめに】大腿骨転子部骨折に対する骨接合術において多くのメーカーが多種のshort femoral nail(以下SFN)やcompression hip screwを開発している.今回我々はSFNの3機種(PFNA,Gamma 3,Inter Blade Nail)の術後sliding量と3機種を無作為に使用した場合における術後整復位毎の術後sliding量について比較検討した.【対象と方法】2012年6月から2013年6月までに当科で同一術者によりSFNを用いて観血的骨接合術を施行し,2週間以上経過観察可能であった大腿骨転子部骨折31例を対象とした.それぞれ術後1,2週でのsliding量,術後整復位,手術時間,術中出血量,tip apex distance,術前待機時間について検討した.【結果】SFNの3機種では術後sliding量に有意差はなかった.SFNの3機種を無作為に使用しても,術後整復位が外方型と髄内型で術後sliding量が大きくなる傾向があった.【まとめ】SFNの機種の選択に関係なく,術後整復位が術後sliding量に影響を与えると考えた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.64.340